Rana ishikawae/イシカワガエル/ 2012 06 沖縄本島やんばるにて

 あまり今まで試していなかったので気づかなかったのですが、アクリル板で補強なしの扉を作ってしまうと、キャスト板でも比較的無視できないレベルでの反りが発生するようです。いままでは、扉はガラスだったし、アクリルを使う箇所は何枚かの貼り合わせだったので、あまり問題として顕在化するほどではなかったのですが………

 前後左右で箱とする場合、こうした問題は殆ど意識されません。それに、まぁ、多少考えてはいて、平面貼りの場合は製造ロットが同じ板材を、裏表で貼り合わせたりしていました。(押し出し板の場合、有効かな、と思ってのことですが、根拠はありません)。とはいえ、これは蛍光灯の熱の問題を気にしてのことでした。
 5mm程度のアクリル板を扉などとして用いる場合、問題となるのは熱よりもむしろ湿度であるようです。管理人が使っているのは幾つかある国内メーカのキャスト板ですが、それぞれのメーカのサイトにそのあたりの仕様が公開されています。ぱっと検索して見つけられるのは住友化学のサイトですが、どのメーカでも性質は似たり寄ったりでしょう。

 湿度が高く水分を吸収している内側と、空調管理で湿度が低下している外側の膨張率の違いにより、反りが発生するのでしょう。27℃で飽和に達するのに概ね100日であり、管理人がこの問題を意識したのは、ビバリウムを実際に使用しはじめてから二ヶ月半から三ヶ月程度経過したころだったので、このあたりが原因だろうと思われるわけです。製品にもよるでしょうが、管理人のビバリウムで、平面アクリル板の反りは、中央から長さ100mmに対して概ね1mm程度の高さのようです。300mmの板材なら、だいたい1-1.5mm程度反ります。ショウジョウバエは出てしまうので、無視できる数値ではありません。見栄えもよくないですしね。

 これを防ぐ方法は、単純なものでは5mmの板材を10mm程度にカットし、それを側面に垂直に貼り付けるなんてのがあります。切断面はトリマかルータで処理したうえで、接着面ではないほうを磨き上げれば、透明でクリアに仕上がるので、見栄えも悪くありません。ただ、鍵を外側にくっつける場合は、内側に貼り付けることになると思うのですが、単純なカットではいまひとつ開閉がスムースにならないので、端を曲線になるようにカットするかヤスリで研磨したほうがよいような気がします。側板とのかみ合わせがスムースになり、ぴたっとしまるので見栄えもよいです。まぁ、10mm幅なので、固定が面倒ではあるのですが………板から切り出すのに、先にカーブつけるという手もなくはないですが、ひとつひとつカットしていては面倒ですし、ある程度使用する枚数があるなら、重ね合わせて固定し、ボーズ面のビットで削ってしまうのがよさそうですね。