2013/02/01

Phelsuma robertmertensi CB pair(left:female,right:male)

 全然色が表現できていない…………orz

 そんな言い訳なしには写真を出せないヒルヤモリですが(まぁ、他の種だと、まだ、まぁこれはこれでアリだろう、というぐらいのは撮れたことがあるんじゃないかと思っているのですが、この手の透明感のあるパステル的な色合いの連中は…………(遠い目))、とはいえ、いい加減、これは良く表現できている、という写真を撮影する方法を考えるべきでしょうな………折角飼育しているんだし、わざわざ写真を撮影しているのだし………なにより、Flickerとか見ると、普通に綺麗に撮影できているのがあるので、撮影する方法はあるってことですからねぇ………( ̄~ ̄;)

 はてさて、まぁそれはさておき、Phelsuma robertmertensiはマダガスカルの南西部、アフリカ大陸との間に点在するコモロ諸島のMayotte/マヨット島に棲息するヒルヤモリ。マヨット島がぴんと来ない人でも、コモロ諸島の名前にはピンと来ることもあるのでは? コモロ諸島のAnjouan/アンジュアン島=Nzwani/ヌズワニ島は、シーラカンスLatimeria chalumnae)が二番目に捕獲された場所です。以来この周辺は生息地として有名になりました。「釣りキチ三平」の矢口高雄が書いた連作短編「釣りバカたち」の中に、寿司屋の店主がシーラカンスを釣りたいと言い出す「シーラカンスのにぎり」とか、実際に釣りに行こうとする男の話「ゴンベッサ」というエピソードがあって、釣りに行く場所がたしかコモロ諸島じゃなかったかな………まぁ、シーラカンスは深海魚にありがちですが、脂肪が多すぎて食べられたものではないそうですが(だから現地で「役立たず」って意味でゴンベッサと呼ばれたのだそうですし)。

 ……うろ覚えのままだとちょっと不安になったので、ここまで書いたところで本棚をざっと探してみたのですが、文庫版だと釣りバカたちの3冊目、化石魚ってやつで、行き先はやはりコモロ諸島ですね。島の名前は書かれていませんが、本島っぽいかな。なにしろ、スラウェシ周辺で捕獲できることが分かったのは、この話が発表されたより十五年は後の、1997年のことですからね………ちなみに文庫版「釣りバカたち 3 化石魚」の九編目には、ツチノコを題材にした「バチヘビ奇談」なんてのが収録されていたりします(笑)

 ただし、Mayotte/マヨット島はコモロ諸島にある島ではありますが、現在はコモロ(コモロ連合→外務省ページ)ではなく、もちろんマダガスカルでもなく、フランス海外県だそうです(2013年現在。2011年から海外県)。紆余曲折あったようですね。正式にフランス海外県になったわけですし、今まで輸出されていたのかどうか知りませんが、今後はまぁ限りなくWCは輸出されないんじゃないのかな………もっとも、これはWCが出回ったことが、あるのかどうか、僕はあまりそのへんの情報に詳しくないんで知らないですけど。僕が見掛けた範囲ではCBしか知らないなー、ぐらい。CBのが飼いやすいし、ちゃんとペアで入るし、CBでいいんじゃないの、とか思ってみたり。

 ま、ともかく、そんなマヨット島に局所分布するようです。名前はRobert Mertens氏にちなみます(記載は死後になる1980年、Harald Meier氏が行っており、記載論文はBonn zoological Bulletin ,Band 31 (3-4): 323-332で、ここに、"Ich widme die neue Art dem Andenken von Herrn Prof. r. Robert Mertens"とある)。このMertens氏はメルテンスモニターのメルテンスと(こちらも記載したというわけではないですが)同じ人みたいなので、メルテンスヒルヤモリって呼んじゃうんで良いのでしょうかね。「メルテンスとか飼ってます」って文脈だと間違いなくモニターだと思いますが(苦笑)

 普通に飼育できるヒルヤモリで、ちょっと小さめの、だいたい11cmぐらい。何種かいる体色が性的二形(せいてきにけい)になっているヒルヤモリのひとつです。手足などの基本色は鈍いグリーンですが、背中を中心に南海の海を思わせるセルリアンブルーが刷毛でさっと書いたように入ります。そんな風にオスばかりが取り上げられがちですが、でも、オスだけじゃなくメスのことも思い出してあげてください? 

 とはいったものの、まー、クジャク的な感じですよね、このへんて。鳥とかでも、オスが豪華で、「メス? は?」みたいなのはザラですし。

 ちなみに飼育雑感ですが、特に思うところもないので、特に語りませんよ! まー、強いて言うなら、動きもそんなに迅くない。餌もよく食べる。ヨツメやらヒロオやらヘリスジやらと同じ感じの飼育方法で問題ないんじゃないかな。

 なんて参考にならない………!と皆々様を戦慄せしめていることと思いますが、考えてもみてください、そんなねー、飼育について詳しく書けることがあれば、コモロ島ってシーラカンス釣れるよね!とかそんなのより前に書くってものですよ?