Routeburn Track Track, Te Wahipounamu – South West New Zealand. 2013

 管理人は骨の髄まで現代人なので、ネットワークがあるならば使いたくなります。意識的にネットを絶って旅をすることもありますけど、人にお勧めできるかというと、別にそんなことしなくて良いんじゃないかな、という話ですし(普段はネットを使わない日がない人間なだけに、たまに絶ってみると面白いなーと思ってやってるだけです)ネットを使えるなら使えるようしておきたい。

 さて、現代は一昔前よりも格段に、海外でもネットが使いやすくなりました(といっても、管理人は数カ国ぐらいしか試したことないですけど)。
 もううろ覚えですが、十年ぐらい前に欧州に行ったとき、ホテルで次のホテルをネット予約するということを繰り返して移動してました。ノートPCにモデム接続し、それを部屋の電話線に繋いで、ホテルに通話代を支払って、ピーガラガラー、とかやったわけです(あの途中の、みょん、みたいな音がなんか好きだったなー)。プロバイダはAOLだったか……

 現在は、無線データ通信が使えるのですから、すごい便利になったものです。とはいえ、スムースに使うにはちょっと下準備をしておいたほうがよいです。海外ローミングするからだいじょーぶ、という人はここから先は読まなくてオーケイかと?

 こうした情報は、何もこのサイトでやらなくても、旅行情報を詳細に紹介しているブログなどが他にたくさんありますし、そっちのほうが詳しいしちゃんとしているし、ここはそういう旅行情報サイトでもないのに、なぜここでいきなり始めたのかというと、写真を見てなに書くかなぁと思ったとき、そういやここ行ったときプリペイドSIM使うの手間取ったなぁ、ということを思い出したので………<もっとほかに思い出すことはないのか

 でもまぁ、詳しい設定とかはあんまりなく、ぼんやりとした感じでお送りします?
 ただまぁ、この手の情報は半年でもう古いとかあるものなので、最新情報をチェックしたほうがよいんじゃないかとは思います(これを読む人がいつ読んでいるのかワカランですからね)。

 日本で準備しておくべきは、ひとつはSIMフリーのスマートフォン(あるいは殆ど通話しないならSIMフリーのタブレットでも。このへんは好みで)。
 もうひとつは、目的地でプリペイドSIMを販売している会社と、その会社のAPN(Access Point Name)などの設定情報と設定手順です。当たり前ですが国によってちょいちょい違うのです。東南アジアはけっこう簡単なイメージで、管理人が行った国では、これらの情報があればかんたんでした。管理人は行ったことないのですが行った人に聞いた話では、中南米、とくにブラジルなんかは面倒みたいですね(APN云々ではなくて、使おうとするとCPFの入力を求められるため、CPFを持たない旅行者の場合は、キャリアのショップでパスポートを提示して開通手続きしてもらわなければならないが、キャリアによってはやってくれないとか、いややってくれるとか色々聞いたことが。まだ行く予定はないからそんな調べていないですけど)。

 日本の携帯電話は殆どにシムロックが掛かっています。その分、端末代を値引いてくれたりするわけですが、日本では端末代を払ってSIMフリーにできるとか、そういう選択肢がないのはつらいですね。そんな訳で、機種が限られますが、SIMフリーのスマートフォンかタブレットを購入します。あと、モバイルバッテリーはあったほうがよい気がします。特にGPSを使うマップ関連は、ものすごい勢いで電源を喰いますので。

 プリペイドSIMはモノによっては日本でも購入できたりしますが、いちばん手軽なのはその国で購入することです。たいていは空港にモバイルショップ(通信会社のブース)があり、旅行者向けのプリペイドSIMを販売しています。町中でもモバイルショップはあって、そこでも購入できますし、やコンビニや、あとなんか繁華街で移動販売みたいな屋台みたいなので売っている国もありましたが、空港を通るときにショップがあるなら、わざわざそこをスルーする意味もないですしね(もちろん、屋台で売ってる方が安い場合もあるかもですけど)。
 あと、自分のスマートフォンにあったサイズのSIMを購入する必要がありますので、そのへんの対応はやはり通信会社のショップが一番よいかと思います(最初から合った規格があればよいが、なければカッターで切って貰う必要があるため)。

 国によっては無料で配っているところがあったりとか、SIM自販機とか、いろいろ違いがあるので、気になる場合は旅行前に空港情報を集めておくとよいでしょう。なお、無料といっても、SIMカード代がタダになるという意味で、もちろん一緒に何かしらのプランとセットになっているとか、一緒にバウチャーを購入(通信費をチャージ)するということです。
 以前、とある国で、飛行機を降りてイミグレーションに向かっている途中に、なんか通信会社のブースがあって、プリペイドSIMカードってある?と訊ねたら、ぽいっとSIMカードのパッケージを渡されたことがあったんですよねー。それはフリー、チャージは外でね、と言われて、そのまま入国審査に行って、並んで待っている間に初期設定して、入国してから外のショップでバウチャー購入してチャージ、みたいな流れ。あれはアバウトすぎる展開でした………。どうせチャージしなきゃ使えないのだから、配っちゃってよいということなのでしょうが、こんなに何も調べなくてよいのかなぁと何故かこちらが不安になったです……………パスポートとか見なくてよいのかな的な。まぁ、そういう風にアバウトかどうかは、国によって違うのでしょう。

 飛行機から降りて入国審査の前にそういうブースがあったとして、ではそこで購入するのがいちばんよいかというと、これが難しいところで、そこで購入したり受け取ったりということをしていると、イミグレーションの順番が遅くなってしまいます。
 さくさくイミグレーションが終わる国ならばよいのですが、そうでない場合、イミグレーションでばかみたく並ぶことになり、時間のロスがすさまじいことになるかもしれないので、折角の旅行ですからそのへんは考えたほうがよいでしょう。ていうか、イミグレーションってあまりサクサク進む国ってないのでしょうし…………

 例えば、インドネシアは、イミグレーションで順番が後ろになると、ものすごい待たされるのは、まだ改善されていないのではないかな………到着時間帯にもよるのでしょうが、管理人は以前、デンパサールのイミグレーションで三時間弱とか待ったような。
 ただ、これは裏があるというか、ガルーダ・インドネシア航空を使うと、日本からだとデンパサールとジャカルタに行く特定の便に限りですが、機内入国審査プログラムがあるのでたいへんスムースなのだとか。対応する便が増えたり減ったりしてるかもですが、他の航空会社だとすごい待つのが現在も変わっていないなら、時間が勿体ないのでガルーダで行くほうがよいかもしれないなぁと思う…………まー、夜到着なら、気にしないって手もありますけど。

 もうひとつの、APNなどの設定方法をあらかじめ調べておくこと、については、必要ない場合もありますが、やっておくに越したことはないでしょう。
 通信会社のやっている空港内のショップとかでカードを購入すると、設定までやってくれたりします。これが一番ありがたいですが、やってくれないところもやっぱりありますし、普通の売店で購入する場合は設定は自分でしないといけなかったりします。

 何故調べておかないといけないかというと、パッケージに説明が書かれていることもあるのですが、書かれていないこともあったなぁと思うからです(SIMを入れたら自動で設定してくれる場合もあるらしいですが)。OTAで飛んでくれば楽ですが、来ないならば通信会社のサイトをチェックして入力しないといけないかもしれません。珍しいものでは、どこでもよいので有効な電話番号に呼び出して、切ると、OTAで設定が受け取れるようになるとか、そんなのもあるとか聞いたことがあります。そうだという事を知っていれば問題はないですが、知らないと厄介。

 あらかじめ情報を集めておきつつ、あるいは日本で設定を作っておくとかしてしまっておけば、そういう気苦労もないので、なるべく最新の情報を下調べしておくのがオススメです。旅行先で設定方法分からないと、けっこうストレスになりますので(苦笑)

 通信会社のショップであれば、設定まではしてくれずとも、設定すべき情報を教えてくれることもありますが(サービスの良いところなら)、普通の売店で購入する場合、店員さんは「そういうのわからない」という事もあります。(調べてあったけど、変更されてるかもだし現地で確認も兼ねて教えてもらおうかな、と思って「知ってます?」と訊ねてみたら、わかんないよ!とおばちゃんにさわやかに告げられたことがある)

 国によってバウチャーのチャージ方法は違うようですが、例えば普通の売店やコンビニでバウチャーを購入する場合、通信会社を告げてバウチャーの代金を支払うとレシートのような、番号が書かれた印刷された紙をくれて、そこに書かれた手順でSMS/MMSを使い番号などを送って自分でTopUp(リチャージ)することになります。売店の人は、リチャージの方法ぐらいは教えてくれることはありますが、APNとかそういうほうまではやってくれるとは限りません。(この紙に書かれているのは経験上、TopUpの方法だけ)
 そういうわけで、予めその国の通信会社の情報と、APNなどの設定方法、バウチャーのTopUpの手順などをあらかじめ調べてローカルファイルに保存しておくと安全かと思います。

 管理人のように、Evernoteにその手の情報をすべてまとめて書いておいたのだけれど、ログアウトしちゃってて、起動したら[ログインしてください]と表示された、なんていうおっちょこちょいな人は、あるいはどうも保存してあった情報が古いのか写し間違えたのか設定に入れても通らない、という人は(<どっちも経験したらしい)、空港でしたらカフェを目指しましょう。空港にFreeWi-Fiがあればそれを使えばよいですが、ないところもやっぱりあります。そういう場合は、カフェ、あるいはマクドナルドとかのファストフード店です。お店にWi-Fi使えますか?と訊ねてオーケイが出たら、なにか飲み物でも購入して、パスワードを教えてもらえばオーケイです。(フリーのWi-Fiって、セキュリティ的にどうなんだろうと思うところもありますが(苦笑) セキュリティ対策はお気を付けて)
 あとは、通信会社のサイトにアクセスするなりしてAPNを調べましょう。ホテルにWi-Fiがあることが分かっているなら、ホテルについてからゆっくりやってもよいかと思います。

 通信プランは、国によって違って、従量制のところもあれば、日数制限のつく従量制とか(例えば7日間で合計1Gとか)、価格がちょっとちがって両方あるとか、無制限とか、いろいろあるようです。好みの通信プランを選べばよいだけですが、日数についてはおそらくどこの会社も時間ではなく足かけの日数でのカウントであるようです。つまり、夜中の11時に購入してアクティベートしたら、残りの一時間で一日ということです。

 ネットワークに繋いで何をするかは、まぁ個人よりけりだと思います。管理人はSNSとかやってないので出先でネットはあんまりやらないのですが、なにか急用の場合はメールに、と告げておけばメールで諸々を受け取ることができるので、そのへんは便利だと思います。
 実は個人的にこれは結構重要で、まったく連絡ができない場所へ出かけるというと何かとあるのですが、実際に連絡するしないはべつにして、連絡がつくようにしてるなら出かけてもいいか………みたいな風に誰かを説得できることがなぜか多いような気がするんですよね。
 実体は「地球の裏側よりは近いんで、日本まで二日あれば戻れます」みたいな場合でも、「メールはするから。そっちからも送って」とか「IP電話で話せるから。無料だから」とかいうと、なぜか「まぁ、連絡つくならいいか………」みたく許してもらえるケースがあったような気がするような?

 毎日ちゃんと連絡とれば、「ほっぽって出かけよったのですよやつは」みたく恨まれたりしないかもですし? このへんは地味に重要な気がするんですよね。まぁでも実のところ我慢してくれてるだけでやっぱりいろいろ積もるものはあると思うので、そのへんは普段いろいろやっておいて各自クリアしてください!(苦笑)

 あとは、個人的には、ホテルや飛行機の予約をそこからすることも出来るというのも助かるなぁと思います。宿泊地を決めずに、移動して旅をする場合、飛び込みでは泊めてくれないけれど、ネット経由で予約すればオーケイということはあります。目的地が決まった時点で調べてネット経由で申し込みできれば楽です。
 まぁ、そういう場当たり的な旅行はしないに越したことはないですけどね。国によっては、飛び込みで宿泊するなどというのは危険な場合もあるでしょうし…………

 そして、たぶん海外でスマートフォンを使いたい理由一位は、たぶん、あらかじめ調べておいてあったとしても、やっぱりマップやナビなんじゃないでしょうか。便利なときは多いです。

 ただ、まぁ、当たり前ですが森や山へ行くときは、さすがにネットワークは繋がりません。そういうときでもマップを使うには、あらかじめローカルに保存しておくとか、地図を別に用意しておくとか、これまた下準備が必要になります。管理人はGarminに自作の地図を入れているので、スマートフォンのマップの保存の仕方はそんなに詳しくないんですよね。[ok map]でいけるのかな。
 そもそも殆どのスマートフォンのGPSはメーカーにより違いはありますが、そんなに精度が高くなく、基地局やWi-Fiポイントがない森の中ではA-GPSが利かないため、精度が期待できません。ただ、迷ったときにあっち方向が町かも………とか分かるのは意味があるでしょう。それに、ないよりは、だいたいこのへんだった、ぐらいの位置情報は期待できるかもしれませんから、スマートフォンで写真撮影しておくと、あとあと役立つ可能性があります。といっても、生き物の生息地のGPSデータなんてのは非公開であるべきものなので、まぁ何にも使えないんですけどね~…………どこまでも自分用です。

 写真のルートバーンは綺麗な場所ですが、綺麗な場所だけに、当たり前ですがネットは使えません。ちょっと町外れをふらふらすると、繋がらなかったりするのは、どこの国でも共通です。日本でも、山の中は繋がりませんしな。観光地になっているような山は別でしょうけれど。
 だから、旅行中の半分以上の時間は、けっきょく圏外だったりするのでした。