熟成と腐敗と発酵は全然違う、ということは知ってるよ?
とあるところに、年越し牛乳(年越しに飲む牛乳ではなく、年を越えた超熟成牛乳のことである)がありましたとさ。
ちなみに大手メーカーのではない。プリンを作るときに、どの牛乳が一番美味しく作れるのか、というのを調べるべく、いろいろ買い込んだうちの一つである(まぁ、卵がきれたので、そのときこのパックを開封しなかったわけです)。
勿論未開封であるし、常温ではなく冷蔵であるが、その熟成期間たるや、消費期限が九月十七日であるから―――実に1/3年。それだけの年月を閲した牛乳とは、いかなる存在に生まれ変わるのか?
人類が手にした最古の錬金術は発酵であるが、それとて無造作に得られるものではない(チーズに変化してた!というのは、たしかラクダだか羊だか山羊だかの胃かなんかに入れたのがはじまりだった筈……)。
冷蔵庫の奥底にしまわれただけの牛乳が、なにかよい方向に変化するはずもない(ちなみに消費期限が一ヶ月を突破したあたりで気付いたが、捨てるのがめんどくてそのままにしてあった)。
普通ならば、そのまま廃棄するしかないところであるが――――
「どうなっているんだろう?」
と、日本のどこかにいる頭のちょっとおかしなその人は考えたという(敢えて言うまでもないが、別に管理人のことである、とは言っていない。違うとも言っていないが)。
折角このまま捨てるのは勿体ない(そもそも消費期限前に消費すればよかったのだが、それはもう、過ぎちゃった後でどうするか、という話なのでご容赦ねがいたい。そもそも管理人には、牛乳を飲むという習慣がないので、料理に使うしかないのです………)。紙パックリサイクルの問題もあるような気がしなくもない。洗って匂いが落ちるかどうかが問題だけれど。
そもそも四ヶ月も熟成させるなんて、普通やろうと思ってもできない。別に毎日の変化を記録したわけではないが、少なくとも四ヶ月ぐらい経つとこーなる、というのは知識として識っておいて損はない気がする。まぁいけそうだったら、味とかも?(<岸部露伴的発想。こういう刹那的なアホな発想の積み重ねにより、このサイトは維持されております)。
というわけで、いざ、開封!!!!!
…………普通だった。
えええええΣ( ̄□ ̄;
え、なにこれ、なんの変化もないんですけど。
いくら殺菌とかいっても、こんなんありなんですか? いや、子供のころだけど、学校の教室で熟成されてた牛乳パックはすごい匂いだったのに………たしかに、常温の冷蔵の違いはあるが………四ヶ月も経ってるのに!?
日本の殺菌&密封技術はそこまで進んでいるとゆーのか!?
そこで暫し考える。
あれか、古くなっているかどうかは、煮るとわかる、というあれか。
見た目大丈夫そうに見えるのでも、ダメになってることはあって、そういうのは煮ると、分裂するという……。
では、煮てみよう………(鍋にいれる。見た目ホントに普通です)
ぐつぐつぐつ(擬音)
…………
……………………
……………………変化しないんですけどっっΣ( ̄□ ̄;
分裂もしない……これはいったい………?
………………………………(ぺろ)←好奇心に負けて舐めてみた
………………………………なんか、普通っぽい………?
そんなわけで、冷蔵庫で四ヶ月熟成された牛乳は、なんか見た目全然変化してないっていうか味とかも平気でした。うーむ、こんな感じだから、雪印乳業の人も古い牛乳を混ぜちゃったんですかねー………
しかし、むしろ、そのあまりの変化のしなさっぷりに、むしろ、なんとなくさりげなくそこはかとなく怖くなった管理人は、次からこのパッケージは買わないようにしようかな、と思ったとか。
………どうなんでしょう、最近の牛乳というか、密封パックって、こんなのが普通なのかな……