現在からみると何万年前だか前に氷河期ってのがあったそうですが、氷河期に生きていた寿命たかだか数十年の二足歩行のサルは、気温が零度の日に「ああ、今日は随分と暖かい日だなぁ」と思っていたのかもしれません。
体調があまりよくないのも数ヶ月続くと、それが日常であり、人間は慣れる生き物なので管理人はすっかり慣れました。管理人は適応能力には定評があります。
そんなわけで、去年ぐらいからいずれ行くであろう旅行のために、撮影機材の周辺を充実させたりしているらしい管理人です。体が動かせないときは、とりあえず装備の手入れということです。トレーニングもしていますが、あまりがんばりすぎるとトけるのでバランスが重要なのです。このまま行くとトレーニングできないまま十年とか過ぎそうな気がしなくもないですが。
さて、LED LENSER(レッドレンザー) H7
を、撮影用のフレキシブル・ライトとして改造してみました。日本語にすると自在懐中電灯?
なぜこんなものを作る気になったかというと、出回っているフレキシブル・ライトは光量が心許ないからです。卓上用途や軽い夜間用途なら良いのでしょうが、リバースマクロのピント合わせに使ったり、鬱蒼とした深夜の森で使うには力不足。
だったら、光源として信頼の置けるものをフレキシブルにしてしまえ!というのが今回の企画です。ってか、かなりたくさんの人がやってるですよね、こーゆーの? だから真似てみたっていう企画です。
LED LENSER H7
は、管理人が気に入っているヘッドライトのひとつ。単四電池三本使用で、軽いため頭につけやすい。電子的な調光と光学的な集光調節機能を備えます。もちろんこれ単体では心許ないので、LED LENSER P14
など、愛用しているライトは複数あります。こちらは単三電池使用。LED LENSER T7
も軽くて良いのですが、実用点灯時間が二時間と短いのは、やはり単四電池使用の限界でしょうか。それゆえ、現在メインの座はP14と、GENTOS スーパーファイアX リチャージブル SF-505XR
です。コストパフォーマンスは無視できませんよね。
余談ですが、リチャージブルの充電電池は、国内では売られていませんが、香港(上海だっけ?)から輸入可能です。まぁ、購入する場合は、中国だけに(バイヤー次第でしょうけれど)、マトリョーシカ・コンデンサのようなモノを掴まされる覚悟は必要かもしれませんが? オークションサイトとかは、とくに……(遠い目)<何かあったのか
フレキシブルな光源やフラッシュ、小型レフ板を作るのに、いわゆるゴリラ・ポッドを利用する方法は広く知られるところですが、そういうのはたいてい、光る部分に電池が組み込まれています。つまり、ゴリラポッドなどのアーム部分に電線が通る仕組みになってません。てなわけで、今回のような場合には、いまひとつ不向きだなぁと常々思ってました(外を匍わせるのはきらい)
そんな折、75円という値段で売っていた、USB接続のLEDライトを見つけたので購入してみました。ちなみに追加であと数個買おうかなぁと思って一週間後に行ったら100円でした。二つほど道を隔てた別の店では180円でした。気づきませんでしたが小麦や原油が主原料なのかもしれません。
価格や外見上の出来から、パーツ取りに使おうと最初から思っての購入でしたが、試しに光らせてみたら、予想を上回る光らなさっぷりにちょっとびっくり。なにに使うのでしょうか。蛍の光で勉強する気分を味わうためかもしれません。しかし管理人はこれ以上目が悪くなっても困るだけなので、さっさと分解して部品取り。
フレキシブル・チューブはスティール製のスプリングに断面が三角形になるように成形したアルミニウムを巻き付けたもの(暖めて巻き付けながら圧迫成形して三角形にしたのかな)。USB部分はプラグの金具を樹脂でチューブに固定して軟質ゴムで被覆されている。LED側には1/6Wの抵抗が付けられたLED。ざっと見積もっても、パーツ代は20円しないんではないでしょうか。大量生産している場所で片手間に作るなら、さらに単価は下げられそう。なんにも使いようはないと思うのですが、なんでもかんでも作ってしまうという勢いは、まぁすごいかなぁと思わなくもないですね。あるいは、こういうバイタリティが、何かを作り出す原動力になるのかもしれません。
まぁ、そんなことはさておき、サクサク改造しましょう。といっても、そんなに大した改造はしていないので、改造手順は(写真とか撮影したけど)省略!
おおざっぱに言うと、電源ボックスの中で電線をカットし、ボックスから電線ケーブルをカット、穴をドリルとリーマで整えて、フレキシブルチューブに電線を通し、その後戻して結線し直し、ボックスとの接合部分はシリコンで埋める。
電池ボックスに固定するほうは、穴をあけてM2のタップでネジ山を刻み、金具でフレキシブルチューブを固定。
この、電池ボックスおよびライトとチューブを固定している金具、正式名称をなんというのか知らない(書いてあったような気もするけれど捨てちゃった……)、東急ハンズで売ってました。固定する部分は5mm径ぐらいで、ゴムなどを挟まなくても固定可能。
ライトの部分のネジは、金具を咬ますと長さが足りなくなるので、タッピングの2mm径8mm長を購入して差し替え。金具の穴とバランスが悪いので、ワッシャをかませます(ついでに長さもワッシャで調節しちゃう)。
電池ボックスに固定するほうは、M2の鍋頭ネジで、ボックスのほうにはタップでネジを刻みました。長さは6mmですが、ヤスリで長さを調節します。
内側は、一応ブラックのシリコンでシーリング(用途的に、防滴に気を遣う必要性があるのかはワカラナイけれど、もともと防滴製品だったから、まぁなんとなく?)。
基板との隙間がほとんどないのがネックですが、まぁがんばってください?
チューブタイプのシリコンは、コストパフォーマンスは良くないですが(写真の信越シリコーンはホームセンタでは1300-1500円ぐらい)、ちょっとずつ使えるので一本あると便利かと思います。写真はKE45-W という型番でホワイトですが、今回使ったのはKE45-B ブラック。余談ですが透明もあります 。特徴として、電気絶縁性に優れると書いてあるので、こういう時もあまり気にせずつかっていたり。
うねうね?
リバース・マクロに使う用途で考えていたものなので、フラッシュ部分に固定しちゃえと思っていたのですが、よくよく考えると赤いフィルターをつけたりして暗所でのAF補助光にしたり、森の中の長時間露光撮影のときとか、いろいろ使えそうだし、別の固定方法を考えたほうがよさそうです。どこに固定しますかね……ホットシューに固定するのは、ちょっと好きじゃないし、どうしようかな………まぁ、電池ボックス部分に、もともとヘッドバンドを通すためのでっぱりがあるので、ここを利用すれば簡単に固定具は作れそうです。