2013/01/13

Phelsuma breviceps CB2012 female

 なかなかに成長が早い気がします。写真は、まだ若い感じではありますが、ベビー独特のあどけなさはもうないですね。小さかった時の写真が撮影できなかったのは惜しまれますが、しかしまぁ、怖くて撮影なんかする気も起きなかったので、しょうがない。このへんは自分で繁殖させたときに撮影することにしましょう………

 Phelsumaは、話によると十以上のグループに分けられるそうですが(Phylogenetic systematics of day geckos, genus Phelsuma, based on molecular and morphological data (Squamata: Gekkonidae)に拠れば)、本種はその中でもPhelsuma mutabilis Groupに属するもの。管理人的にはどれも魅力的で、ぜひ実物を見てみたいものばかりです。いまの処、このグループは、Phelsuma breviceps,Phelsuma mutabilis,Phelsuma boraiに加え、2011年に記載されたPhelsuma gouldi(Deciphering the cryptic species diversity of dull-coloured day geckos Phelsuma (Squamata: Gekkonidae) from Madagascar, with description of a new species)の四種になるのかな。そのどれもがユニークで魅力的です。Phelsuma mutabilisは長らくずっと憧れている種類ですし、2009年に記載されたPhelsuma boraiは、樹皮に色彩を擬態させた状態の写真が初見だったので、「こ、これは……dubiaを超える地味ヒルヤモリの登場かっ」とか思ってしまっただけに(苦笑)、色彩を変化させるという話を読んで、驚き三千丈でした(Draco(43),2010-3: P13 とかにも出ていますね)。皮膚の色を場所によって変化させるのは、ヤモリとしては定番と云える能力ではあるのですが、ヒルヤモリでとなると驚愕に値するというのは不思議ですね(笑) 変化の過程を動画で撮影してみたい。てか誰か撮影したのでもいいから見てみたい。そういえば、この記載論文は発表されてから二年経ったはずですが、open accessにはならないっぽいな……………

 一口にPhelsumaといっても、さまざまな綺麗さがあると思います。P.grandisを始めとする原色の緑、P.borbonicaP.inexpectataなどの、燦めく金属光沢、Phelsuma flavigularisPhelsuma robertmertensiなどの透明感のある水彩淡色。基本となる色素と、立体である鱗が屈折させることで生み出される観賞する角度によって変わる、こうした(たえ)なる色彩こそがヒルヤモリの美しさの真髄であると、管理人も勿論思いはするのですが、そうした観点から見ると………Phelsuma mutabilis Groupはびみょーだな……… と云われてしまうと否定しきれないところがあるのですが、しかし、だとすれば何がここまで僕の心を捉えて離さないのか?という疑問が泛かびます。 いえ、そもそも管理人は欠片もびみょーだとは思っていなくて、ものすごくきれいだと思っているのですが………じゃぁそれを言語で表現してみなさいよと云われると詰まりますねぇ……………………うーん………まぁ、たぶん、それこそ、「微妙」なる美しさ、なのかもしれませんね? <にげました?