有料のツボカビPCR検査をやってみた

By: C

2月 10 2013

Category: 雑談, 飼育全般

 どうもこんばんわ~、ふらふらと生きている管理人です。科博NEWS展示「カエルツボカビ-生物と環境への影響-」ってのがあるらしいですな。カエル年だからですかね~(あれ、カエル年って去年でしたっけ?)

 それはさておき。去年の9月ぐらいだったかな………それぐらいに、一匹カエルが死にまして。それでそれをツボカビの検査に出したのです。まぁ、それは導入してから一年ぐらいして死んだのですが――なぜ出したかというと、それは同時に二匹入手したのですが、そのうち一匹のほうが、1週間ぐらいで死んでしまったものだったのです(この時は、タイミング的に、まだ問題が取り上げられていなかったので、標本にしただけで検査とかそういう発想はなかった)。

 それを入手したのが2006年の八月だったか九月頃………ちなみに、誰だかが長期飼育していたものだったようなのですが、この時節というのは、丁度日本でこの問題がちらほらと出てきたころで~(ただし、後から逆算して問題がこのあたりから起こっていたというだけで、報道されるより前)。

 この時期、僕の友人のところで陽性が出た~という話が出ており(ヤドクガエルじゃなくて、全然別のカエル)、その人のルートはほぼその時点で分かっており、そのルートと重なっていたので、この長期飼い込みの個体には、感染の可能性があるかもしれない………と、僕はぼんやりと悩んだのでした(<生来、気が弱い)。

 ところが、 有料の検査……というのは、年始には春ぐらいには始まるとは聞いていたのですが、いつになったら始まるのか? と思うままに……夏が過ぎても始まらず~…………そして去年の九月だったかに一匹がまた死んでしまい、だからまぁ、無料の検査に去年は出したわけです(ちなみに、これはどうも餌食いが良くなかったのですが……)。

 この、去年の九月ぐらいに検査に出した検疫室のカエルは、未だに検査結果が出ていません。これは、無償の検査だったから、なんですね。つまり優先順位が低いから、野外調査とかそっちが優先されている関係で、いつまで経っても後回し、なわけです(ぶっちゃけ、最初は一ヶ月ぐらいで出るだろうと思っていたですよ………ちなみに、この検査をお願いした動物病院からは、「検査結果が出たら、必ずお知らせしますから! すみませんほんとに………」とお詫びの電話がわざわざあり、恐縮してしまいました。別に動物病院のせいでもないし、野外調査が優先されるのもしょうがないことですしね……)。

 ふむ、しかし、有料の検査というのはいつから始まるのか? 2007年終わっちゃったし。
 死んだやつは、まぁ一応、検査に出せますが、健康なものを取り敢えず検査、というのは、無料のものでは受け付けていない………当たり前ですが。
 しかし、検査をどうにかしてみたい………

 もう五年とか飼育してるヤドクガエルばっかりなので、そちらのコロニーにはいないという自信はあるので、そっちは問題ないとして………。問題は2006年に入手したときのもの―――検疫室で死亡した疑惑の二匹と、排水経路が接続されていて、検疫中だった一匹………二匹は既に死んでしまったが、この最後の一匹がどうしても気になる………。

 ちなみに前々から検疫ってのはやってました。理由は、WCのヤドクガエルを以前は飼育していたから。そりゃもう、WCのレティキュラータスとか、二十匹購入してある日、一匹死んだと思ったら突然その後三日間の間にケースごと全滅、とかザラでしたから………とてもじゃないけど、WCとCBを近くで飼育する気にすらならなかったし、そういうのはやってはダメ、というのはヤドクガエルキーパーの間では広く知られていたことだったので………ヤドクガエルに限らず、イボイモリとか、マンテラとかでも、一緒にするには高リスク、でしたから。
 ちなみに、検疫室とか言ってますが、はやい話が飼育部屋とは異なる部屋にあるビバリウムってだけです(苦笑)

 ともかく、なんかヤドクガエルでも直ぐ死なないでってパターンもあるとかいう話もあるし、最後のこの一匹はどうなのさ、みたいな感じになり……いつまでたっても検疫室から移動することもないわけで、いちいち餌をそっちに運ばねばならないので、なかなか面倒なのです、これが。

 去年出した検査はいつまで経っても出ないし………これが出て陰性なり、陽性なりはっきりすれば、まだ動きようもあるのですが、出ない。

 これじゃぁ、検査に出した意味がないなぁと困ったりしてたときに、ワイルドスカイさんのことが思い浮かんだのでした。ワイルドスカイさんは、去年以来、毎回、入荷個体をチェックしてPCR検査に出してるのですが、これは、業者向けの有料のものでお願いしている、という話でした。これは、田園調布動物病院の田向先生がやっておられると聞いていたので(ちょっとお話を伺ったことがあった)、ワイルドスカイさんに、田向先生のところで、個人向けとかで検査お願いできないでしょうか~?という話を相談してみたところ、丁度松園氏はドイツに行ってたんで話せなかったのですが、メールでドイツに連絡してくださったようで、さらに松園氏が、なんかわざわざ田向先生に電話をして渡りをつけてくださり、検査できるよ~、ということに!(この時、1/15日)

 さっそく、田向先生に連絡をとり、別に、病状があるとかそういうわけではなく、あくまで健康な個体とかのチェックなんですが………という話をし、どうやって検体をとるか、という話になりました。スワブというのだそうですが、つまり、カエルの手の平や、脇腹なんかの、ツボカビがつきやすいとされる部位を、綿棒で擦り、それを検査に回します。ということで、カエルを移動して持っていくか、それとも自分でやるか、という話になりました。
 モノがヤドクガエルだったので移動するのはな………(季節的にも)………というのと、手元にマニュアルとかもあったので、まぁ自分で出来るだろう………ということで、取り敢えず自分で捕獲してスワブを採ることに。勿論、病院へ持っていって、とってもらうのも可能なのだそうです。ま~、上手に採らないと、PCRで上手く検出できなかったりするそうなので、この作業は地味に重要ですから………

 検査申し込み用紙のようなものがメールに添付されたPDFで送られてきたので、それをプリントアウト。それから、着払いで検査キット(10cmぐらいの長くて細長い綿棒、検査した後に、その先端部分を入れるケース、密封ビニール袋)を送ってもらい(註・後日訂正。着払いじゃなかったかもしれん………記憶が曖昧で(汗))、それを使ってヤドクガエルの肌とかをこしこし、と擦ります。折角なので、うちで殖えたやつとか、三年以上いるやつとかも一応やってみることに(笑)(これが1/20)

 これがも~、なんというか………2cmの小型種とかも遣りづらいことこの上ないし、アズレウスとかの大きい種類でも、どこまで擦っていいんだこれ?みたいな感じで、感覚がかなり掴めない……ともかく、小型種は擦る以前に、指で押さえるのが心臓に悪い……まぁ、持つのは、腹部の写真とか撮影したくて何度かやったことがあったのが幸いしましたが………

 皮膚を傷つけたら、そこから炎症とか起こすかもしれないし、かといって軽すぎたら、検体にならないかもしれんし………その上、一匹のカエルを持つ度に、ディスポーザブルグローブを交換しなきゃなんないから、手袋がサクサクと消費されてしまう………これは絶対に環境に優しくないな………(まぁ、医療なんてのは、そんなものですが)………とか思いつつ、取り敢えず終了。

 検査キットについてたケースに綿棒の先っぽを切断して入れ(ニッパーで切った)、袋になんのカエルか(同種だったならばナンバーを振る)を書いて、申し込み用紙の記述と同じものであるかチェックした上で、検体と一緒に同封し、クール宅急便で田園調布動物病院へ送付 (´_`)ノ~~ 
 品目は、まんま「検体」だったか、「検査標本」だったか……どっちだったかな?(1/23のこと~)

 そして~~~

 待つこと二週間ちょっと!(というか、待つのなんか忘れてた頃に)

 検査結果が出たのでした~。

 いや~………なんと早い! 素晴らしいことでありますな。

 ちなみに検査は出したやつは全部陰性でした。

 まぁ、かれこれ長く飼育しているやつは、大丈夫な筈だし、ちょっと気になってるやつも一年以上生きてるわけで、問題ないかもしれん、というか問題ないよなぁ………? と思ってはいたものの、やはり気にはなっていたのでしょう、なんか結構な安心感がありました。それに、疑惑の個体は、これで安心して検疫ケースから飼育ケースに移動できる。
 むしろ、あまりにほっとしたもので、「おお、どうやら自分はかなり気にしていたらしいな(苦笑)」とか思ったりとか(笑)

 取り敢えず、個人でも有料ですけど検査に出してチェックしてもらうのは可能なようなので、やってみようかな~………という方は、田園調布動物病院のほうへメールとかしてみるとよいのではないでしょーか。

 現在飼育してるのは大丈夫だろ~、という場合でも、例えば、今後導入したものを検疫しつつ、検査に出すとかもありなんではないでしょうか。僕はまぁ、今後はだいたい、そういう体制でやっていこうかな、と思っていたり(まぁ、ヤドクガエルはワイルドスカイさんではチェックしてるから、さらに僕がやる必要というのは、ないでしょうけども、まぁ他のカエルとか、WCしかこないイモリとか~………)。

 …………ああ、しかし…………ついこの前に、アレとかアレとかアレとかアレとか、限界ギリギリまで買っちゃったから丁度お金がないんだけど、検査費用どうしよう……本気で忘れた頃に検査結果が来たからなぁ………(滝汗)<ぇぇぇぇぇ