By: C

8月 06 2017

Category: Field and Travel, Other Asian Snake, Other Snake, Snake, Taiwan, Venomous

Aperture:f/8
Focal Length:150mm
ISO:1000
Shutter:1/160 sec
Camera:DMC-GH3
Gonyosoma (=Rhadinophis) frenatum (Taiwan,2017.06)

 
灰腹綠錦蛇を見に行くんだけど、一緒に行かない?

という誘いを受けたので、それは面白そうだ、そういえば樹上性のナメラを自然下で見つけた経験がないぞ? ベトナムではライノラットは見つけられなかったし………ということで、ちょっと出かけてみることにしました。

そして、見つけたときの写真が上になります。
ふむ、樹上にいる蛇の自然下の写真というのは、まぁ、こうなりますね。そりゃ、見上げることになりますからね。

特にこれが5-7mとか上にいる蛇となると尚更です(この個体はかなり珍しく低いところにいて、たしか3mぐらいだったかなと思いますが)。ドローンで撮影したら面白そうだなぁとは思ったのですが、電柱のそばで飛ばすとか自殺行為すぎますね。ドローンを持っていないので、そういうチャレンジはできませんが(笑) 

どうやって探したかというと、道に沿ってゆっくりと車を走らせながら、車体から木々の上をずっと観察して(首が痛くなります)、怪しげなものがいたらストップし、望遠鏡で見るのです。ゆっくりとはいえそれなりの速度ではあるので、そんな風に車を走らせながら、緑色の蛇を木々の合間から見つけるというのは、できるのかな?と思っていたのですが、これが意外や意外、けっこう見つけられるものだなぁと思いました。もちろん、歩いてもいいのですけどね(実際歩いて探したりもしました)。

とはいえ、やはり同行氏のほうが明らかに見つけるのは早く個体数は多く(アオハブやら何やら含めたすべての蛇でという意味ですが)、なんとも未熟なのが悔しいところはあります。管理人もそれなりに見つけたのですが、Boigaであったりとか、緑だ!と思ってもCycophiopsだとか。アオハブは数えるのをやめるぐらいいました。

だいたいどんな風にいるかというと、↓こんな感じです。まぁ、これはズームして撮影しているのですが。

Viridovipera stejnegeri

Cyclophiops major

 紛らわしいな!と思われるかもですが、これが意外なほど、見分けられます。自動車が動いているときはさすがに厳しいですが、それでもまぁ、そもそも体つきが違うので、ポージングによっては、「あれは絶対にスジメアオナメラじゃないな…」とかわかるんですよね。
 もちろんそれでも止まって、ちゃんと確認しますが、ハブとかだと、「あれは違うと思うけど…」みたいな感じで止まるのです。スジメアオナメラっぽいときは、「あれはそうかも!」みたくなります。アオヘビの場合はちょっと難しくなって後者だったりしました(単に管理人が未熟なだけかもですが)。

 ただ、アオヘビでも、止まってからじーっとみれば、それなりに離れていても、「あれはなんか鱗の質感が違う……アオヘビぽい……」とか分かります。色も違いますし。

 最初はちょっと車から流して探すとか難しすぎないかい、とか思ってたのですが、おそらくですが、それなりに経験を積めばわかるんじゃないでしょうか。管理人とか今回が初めてな感じでしたけど、わかりましたし(まぁセタカヘビとかを探したことはあるけど、あれはまぁ茶色ですし、下から見るとお腹が反射するから、まぁわかるような?みたいな気がしなくもない)。

Viridovipera stejnegeri 頭が大きいので、一瞥しただけでアオハブだと判る

Bungarus multicinctus (Taiwan,2017.06) あまがさへび。咬まれると死んじゃう。まだそれほど大きくない若い個体

これは別に樹上にはいないで地面をしゃららしゅららと滑るように這うのですが(管理人がいま思いついた、アマガサヘビが疾走するときの擬音。素早く動く姿を見たことのある人ならわかってもらえたりしません? 成蛇はそんなに素早く動くところを見たことがなかったんですが、小さいときはけっこうやんちゃって印象ですね………)、これはつまり、「歩きながら樹上を見上げて探す場合、もし足元を見るのを怠って踏んじゃったら驚いた個体に咬まれて死ぬかもしれないね⭐︎」ということです(最後の星は、「彼はお星さまになったのさ……」の意?)。

あと、普通にタイワンハブとかもそのへんにいましたし。これも踏んだら死んじゃうかもしれないです。気をつけましょう。

大陸のほうではどうか知りませんが、台湾ではこのスジメアオナメラはかなり限られたエリアにしか生息しないため、見つけるのがかなり難しいナミヘビなのだそうです。なんでもこのエリアを2-3晩ぐらい探索して、1匹見つけられれば大成功!みたいな感じだそうなので、ロードキル幼蛇1、樹上に3というのは大成果だったと言えるようです。

Gonyosoma frenatum (Taiwan,2017.06)

これは6-7mぐらいのところにいたやつだったかな……いや、7-8mのだったかな。

樹上にアオヘビがいるのは、蛇食性の蛇であるとか、まぁあとイノシシもそうだと思いますが、ともかく捕食者から逃れるためにそうしたところで寝ているのだと聞いたことがあります(そういえば沖縄だとどうなんでしょう? イノシシはともかく、蛇食性の蛇はそんないないですけど)。じゃぁスジメアオナメラもそうなのかというと、こっちは夜に樹上で寝ているキノボリヤモリを食べているのだとか。

Japalura swinhonis (Taiwan,2017.06)

樹上で寝ているスイホーキノボリヤモリ。
そんな風に聞きましたし、まぁ食べてはいるのだとは思うのですが、その割にはあんまり動いて探してる風もないというか、あんまり動いていないように見えたのは、食べた後だったからなのか、それとも寝ているのか。ただまぁ、成蛇を探すのは夜、というのがスタンダードみたいですし、やっぱり夜行性なのかな……同じ場所見ても昼間にはいませんでしたし。

そんな感じで、飼育下では比較的容易にピンクマウスに餌付き、それで飼育することのできるスジメアオナメラですが、自然下ではトカゲがメインらしいです。聞いた話ですが、飼育下では、小さい個体はカナヘビの類も良く食べるそうです。
 動きをつけて食べさせるではなく、死んだ状態のカナヘビを入れておいたら食べたという話なので、匂いでもってちゃんと食べ物だと認識しているということですね。あとは、鳥も食べていそうだなぁとは思いますが……。実際、幼蛇のロードキルは昼間に見つけましたし、その損傷の度合い(硬さとか匂いとか)からすると、昼間に移動していたところを轢かれたぽく、昼間に活動するそうした小型の爬虫類を探していたのですかね。

それにしても、樹上にいるスジメアオナメラのカッコ良いこと!
やはり樹上性ヘビは、こういう風にして飼育しなきゃいけいなー、でないとカッコよさが発揮されないなぁ……と、自分の飼育環境を振り返って反省した、という旅なのでありました。