Epiperipatus barbadensis/Peripatus dominicae barbadensis

 円らな目がかわいいカギムシさん(可愛いとはちょっと違うと思うので、ここはかわいい。カワイイともちょっと違うと思う)。触角の根元にある、黒い点が目だそうですよ。鼻の穴だったりはしないのでしょう(唐突に殺せんせーネタ)。
 ちなみにこれは三番目に産まれた個体。一匹ずつ間をおいて産まれます。まだちっちゃいです。

 エイリアンのデザイナーは、「人間は目がないものに恐怖する傾向がある」と考えて、あのデザインをしたのだとか、なんかうろ覚えですがテレビで見た記憶があります(複数あるデザイン要素のひとつだったと記憶しますが)。カギムシも、目がどこだか分からないと、なんかヘンなイキモノ、なめくじ?って感じかもですが、目の場所が分かってそれが見えてくると、かわいく感じませんか?

 ふと思いましたが、管理人が生き物をかわいい、と表現するのは珍しいことかもしれません。振り返って、なんかかわいい生き物いたっけか?と思うと、ぱっと思い至りません。どれも好きな生き物ですけど、別にかわいいから好きってわけじゃないのでしょう。今回は、好きだった生き物がたまたまかわいかったので、かわいいと表現しているだけで(そもそも、ぜんぜんこんなの、かわいいくないよ!という意見があるかもですが、あー、そういう場合は、審美眼を養って出直してきたらよいんじゃないですかね?<ぇ、なんでいきなりけんか腰なの?)

 教わった飼育方法の通りに飼育しておりましたところ、そこそこ順調に三匹目が産まれていました。でも、なんかまだ安心できない………もうちょっと殖えないとなー…………←どこまで殖えても安心しないパターン。

 いまのところ五匹まとめて(親の雌雄と、産まれた三匹)飼育していますが、問題もなく宜しい感じです。まとめて飼えるってのはけっこう大きいことですよね。もっとも、まだ分からないことも多い生き物ですから、ケース内部の環境の変化(悪化)でぱたぱた逝かれると怖いので、ケースを分けていろいろやりたいところではありますが。気が向いたら、というかケース作ったら、ベビーのほうは分けようかな)

Epiperipatus barbadensis/Peripatus dominicae barbadensis

Epiperipatus barbadensis/Peripatus dominicae barbadensis

 気になる方もいるかもなので、いまのところどーやっているかという飼育方法。教わったものをそのまま模倣しただけです。

・金網などの通気のよいもので飼育する(カブトムシ飼育とかで使われるようなぴったりと閉まるプラケのフタを刳り抜いて、そこに#60-80あたりのステンレスメッシュをホットボンドで貼り付けたモノとかよいかと。いままでは100円ショップのケースを似たような改造したもので飼育していましたが、ちかぢか引っ越し予定)。通気性がとても大事だそうです。

・やや湿度があるぐらいのエリアと、多湿エリアを設ける(熱帯雨林の生き物ですから、湿度がある環境が好みのようです。かといって、あまり多湿すぎるようだと、そこから離れてしまうことを見ると、あまり好みではないのではないようです。
 基本の床材はほどほどに湿っている腐葉土などを数センチ。表面の葉っぱは乾いたりしているけどすぐ下は湿っているような塩梅でしょうか? そこに半分の面積サイズぐらいのタッパーに、ヤシガラや腐葉土などを入れ、こちらはしっかりと水分を含ませた多湿エリアを設ける(カエルを飼育するときぐらい)。タッパーへの上り下りが簡単にできるように、薄樹皮やコルクなど隠れ家兼足場として入れておく。少し湿ってるぐらいのエリアと多湿エリアの面積は半分半分ぐらいがよいでしょう。プラケや水槽が十分に大きいならば、勾配でよいのではないかという気がしますね。寝るときは湿度がある場所が好きなようで、大抵コルクの下などで丸まっています。気分によってはふらふらと枝に登ったりも活動するという、そんな感じの生き様のようです。ただ、日中あまりにも表面にいるなら、それは床材の状態が悪いのではと考えるべきかと思います)

 二日から数日に一回霧吹きをする感じ。多湿エリアを重点的に、あとは全体的に軽く。温度は、うちだと24-26℃ってところでしょうか。夜間は21-22℃まで下がったこともあるかも。上はけっこう高い温度まで平気だという話を聞きますが(30℃超えも平気だったという話ですが、うちで試したことはない)、蒸れには弱いっぽいとのことなので、そこは注意が必要なようです。
 眠るときなどは、基本的に湿度の高いエリアにいます。霧吹きはしますが、水入れは設けていません。ただ、陶器製の小皿が入っていて、霧吹きのときにはふりかけるので、水が張られるというほどではないにせよ、たまに水が中にあることも。一両日で乾いてしまいますが。水を張っておくと溺れるのかどうかまでは分かりません。常設するとしたら、水入れは、小さい皿に足場になるセラミスとか入れておくとかにするかな、という気がします。

 ま、ここまで読んで分かるかと思いますが、「まだよくわからん! だから選べるような環境をつくっておくのがよいのさ!」というこのなのでした(<ぉぃ)
 しかし、飼える生き物だと思いますし、寿命も数年はありそうなので、長く飼育を愉しみたいところです。まずはベビーを成体まで育て上げなくては。

 餌は、今のところ一週間に一回ぐらいのペース。幼体にはもっとあげたほうがいいのかな。餌は軽くシメたコオロギやローチ。仲良く集まって食べたりもするようです。
 隠れ家になっているコルクをどかして、ぽいと放り込み、しゃーと粘液で固めたようだったらコルクをかぶせちゃう。基本、ほうっておいてもカビなどは発生しないレベルで食べますが、翌日にチェックして除去したいところです。同居人は、現時点ではトビムシのみ。ワラジムシを入れるかどうか迷いますね。

 注意点としては、よく「粘液」と表現される、捕獲の際にカギムシが放出する液体について。粘液としか表現しようがないのも確かなのですが、これ別にねばねばしたものではなく、空気中に放出されるとビキッっと固まります。瞬間接着剤がイメージとしては近いでしょうか。どういう原理なのかは分かりかねますが、いずれにせよ、張り付くと、これはけっこうがっちりしているので、撮影しようとレンズを近づけて噴射されるととても悲しいことになる危険性があります。いまのところ経験していないのですが。でも、カメラによっては2cm接写!とか試したくなるのが人情というものなので、何かしらのガードが必要でしょう。「粘液だったら、まぁ拭えばどうになるだろう」と考えると、案外そうでもないかもです。拭ったことないから分からないけど、ピンセットの先に付着したものに触れても、指にはくっつきませんからね…………そのあたりのことに注意しつつ、皆さんいろいろ写真撮影したらよいと思います。誰か噴射しているジャストな写真を撮影してくれないかな………いくつか見たことあるけど、もっともっとネット上に溢れるとよいと思う。<自分で撮影する気が無いな!