無敵の速写ストラップCARRY SPEEDを購入してみました。管理人が購入したのはFS-PRO

 過去にこの手のに近いものとしては、Spider Camera Holster購入してみたことがありますね。

 CARRY SPEEDは、国内ではハクバが販売していますが、Amazonあたりでは海外から購入したと思われるものをマーケットプレイスで販売している例も散見されますね。僕もAmazonさんのマーケットプレイス経由で購入(どんなシロモノかは、ハクバのサイトにもあります、このビデオこのビデオを見るとわかりやすい。ハクバさんが字幕をつけてくれたようで)

 セットのラインナップは、Amazonで検索して出てくるのは、FS-SLIMFS-PROCS-SPORTCS-SLIM MK2CS-PRO MK2DS-PRODS-SLIMでしょうか。

 ラインナップの差は、カメラ本体に装着するプレートが、Cシリーズ(C-4)かFシリーズ(F-1)か、あるいはプレートではなくボール金具か(DSシリーズ)、ということのようです。一眼レフだと前の二つですか。最後のはコンパクトデジタルカメラやコンパクトなサイズのミラーレスカメラ用って感じですね。

 セットの場合、肩パッドが、 腋の下に入る補助ベルト付きの56mmラバー製パッド(SPORT)、ネオプレーン製62mm幅(SLIM)、望遠レンズ用のストラップがついてくるネオプレーン製95mm幅(Pro)のいずれであるか。(別売りだとバリスティックナイロン製パッド60mmってのもあるけど)

 大まかに用途で分けるならば、三脚座がついている望遠レンズに装着したいならば(望遠レンズ用のストラップがついている)、FS-PROCS-PRO MK2、そういう希望がないならば、FS-SLIMCS-SLIM MK2、動きまわりながら撮影する可能性があるならば(またはネオプレーン製がいやならば)CS-SPORT。それぞれの中で、アルカスイスの雲台に装着できることや、置くときに金具を曲げられることを重視するならばFS、そうでないならCS、といった感じですか。

 F-1は接続部分が倒れてテーブルに置くときに便利だという話ですが、ここにメリットを感じるか否か………個人的には入手してみてなんですが、そこまでメリットあるかな…………うーん? Spider Camera Holsterは、ある意味Cシリーズのプレートのようなものでしたが、管理人はManfrottoのPOCKET三脚を装着していたこともあり、接地には問題なかったんですよね。あるいは、側面で置いちゃうとか、そういう方法とっていたので。そういうのはちょっと………という場合は、FSにしておくのが無難かもしれません。あるいは、ジョー・マクナリーみたいな構えをしたい場合は………CSでは無理そうですが、FSならピンを寝かせれば出来なくはないかな?

 F-1プレートのボール状の金属パーツ部分は、倒れても本体やレンズには接触しませんが(全部のカメラに大丈夫かどーかはしらんですが、現行のNIKONやCANONの一眼レフは平気でしょう。マイナーなGH3とかでもへいきだった)、それでも接続金具(ボール ヘッド コネクター BALLHEAD CON)のほうは、可動なジョイントになっているわけで、引っ張ればレンズとそれなりに接触しますから、バッグに入れるときには、接続金具を外しておかないと傷がつく可能性があるような気がします。
 そのあたり気を払うのがメンドウならば、バッグには入れにくいとしも、Cシリーズのほうが安心かな、という気はします。ただ、三脚座があるような望遠レンズだと、側面置きは難しいでしょうから、F-1プレートのほうがやっぱりいいのかな。

 僕は持っていませんが、F-1プレートはそのままアルカスイスの雲台に装着できるというところは、既にアルカスイスのプレートが装着できる雲台を持っている人には大きなメリットかもしれません。

 管理人がFS-PROを購入したのは、おそらくプレートにボール金具を固定しているネジのネジ山は同じだろうだから、固定しているほうがよいなと思ったらSpider Camera Holsterのプレートを流用しちゃえばいいか、と思ったというのが大きく(それに、あとから追加したくなったとしても、C-4プレートのほうが割安で購入できる)、取り敢えず試そうと思って購入した感じなので、まぁ、どっちが良いのかは今でもよく分かっていません。

 Spider Camera Holsterとの違いは、名前の通り、こちらはストラップであり、あちらはホルスターであるということ。CARRY SPEEDは、当然、それなりに肩に負担がかかります。でも、普通のものよりは体にぴたっとできるので、揺れませんから、ずっと楽になるのは確か。通常ならばともかく、森の中を連日ふらふら移動するとかの場合は、こういうわずかな差が行動出来る時間に影響してくるのものなので(とくに管理人のように体力がないとね…………でも、体力がある人だと、余裕ができるので、どちらにしろ意味はあるような気がする)、こういうアイテムは重視しています。
 使ってみると分かるのですが、Spider Camera Holsterの場合、腰の金具に装着するときに、「離して大丈夫かな?」という風な緊張があり、日がな一日それを繰り返していると、それなりに腕の筋肉に負担がかかります。ほいっ、と投げ入れるようにホルスターにカメラを入れられるほどの慣れはなかなかないし、慣れてもやれないのが人情ではないでしょうか(苦笑)
 加えて、Spider Camera Holsterは普通のベルトに装備するのではなく、専用の腰に巻くベルトを使う場合、森とかだと通気性が悪くなるので汗がたまるという問題があり、これがけっこう無視できない点だったりします。

 と、このようにSpider Camera Holsterの欠点を並べてきましたが、かといってSpider Camera Holsterが使えないって訳ではありません。肩に回すストラップと違い、まとわりつく感じがないので動きやすいのは確かです(専用のベルトを使ったとしても。まぁ、このへんは個人の好みもあるかもですが)。腰に装着した状態で、その場所から動きませんから(カメラ自体が回転することはあるでしょうが)、岩場を登るとか、木を登るとか、そういう時には安心感があります(ホルスターから取り出すときには取り落とす不安がありますが、そういう場合は、他の細いストラップで腰とかにカメラを繋げば、手を滑らせても落下の心配はないですし)。CARRY SPEEDは、カメラを構えるときにストラップが伸びるようになっているぶん、何かに引っ掛かったり、重さがかかる方向によってはするり、と伸びてしまうこともあるでしょう(手で持ったときにするっと構えられるようになっている以上、これは自然なことです)。
 ただ、これは他のストラップなどで腰やバッグに止めるようにすれば、解決できなくはないので(ただし、そうすると足場の悪い岩場などで取り外してカメラを構えるとかは難しいですが<そんなことすんなや)、工夫次第ではあるかもしれません。ちょっとした岩壁であっても、降りたり登ったりのときは、Spider Camera Holsterをしていると、ちょっと腰回りの取り回しに不自由さがあるのでベルト装着はしないほうが良い気がするし、むずかしいところ…………<だから、そもそも岩壁を登らないほうが………

 だから、どちらの製品が良いかは、使う状況にもよるかな、という気がします。CARRY SPEEDを入手した現在でも、Spider Camera Holsterのほうも、使うことを選択する場面はいくつかあるだろうな、と思いますし。(例えば、Spider Camera Holsterは、カメラの二台持ちをするときによい。ベルトの左側に通したホルスターに入れておけますからね。BlackRapidは………あれは、町中ではアリかもですが、森の中だとバッグとか持つからちょっと………)

 ただ、両方を使ってみての個人的な印象としては(CARRY SPEEDはまだ試用の域は出ていないけど)、森なんかを歩くような場合は、CARRY SPEEDが良いかもしれない、と思います。野鳥観察などの場合も、なにも考えず引っ張るだけで構えられるので、Spider Camera HolsterよりもCARRY SPEEDのほうが速いです。Spider Camera Holsterは、上に少しスライドさせなきゃいけませんからね(ベルトへの固定を斜めにすれば、よりスムースかなーって気はしますが、そうすると左右どっちかにしか使えなくなっちゃいますな)

 これはどちらの製品にも言えることですが、この手のシロモノは、リュックサックなどを背負っている場合、それらに触れてカメラキャップが外れるということがものすごく起こりやすいので(首に提げているときよりも起こりやすい)、カメラキャップを紐で繋ぐとか、そもそもキャップをしないで保護フィルターをつけておくようにするのがよい気が。速写を目指すのだから、正しいスタイルは後者でしょうか?

 なんにせよ、ちょっとCARRY SPEEDを装備しつつ、ふらふらとしてみるとしましょうか。