Elaphe c. carinata ”Amelanistic” WC male

シュウダのアルビノは、やっぱり現時点で少なくとも二つあるという話。いえ、まぁ二つあるのはわかってましたが。

上の写真はシュウダのアルビノで、オスのワイルドです。たぶん写真だすのは初めてじゃないかな。瞳の色がわかりやすいように顔だけ、というよりは全身写すのたいへんなので顔だけです(苦笑)

この個体、入手したとき、金網か何かでストックされていたところに顔を突っ込んでいたりとかあって(過去何度も書いたことではありますが、シュウダに限らずセンシティブなアジアンラット、たとえばスジオなんかも、プラケースなどですら吻部を痛めることが往々にしてあるので、最初は半田ごてなどで穴をあけた衣装ケース、それもそれなりに厚さがあってたわまない製品を使うべきです。っていうか判ってる人はそんなの使わないってはなしですが。もちろん、おとなしいやつはそうでもないし、小さいやつは案外平気だったりすることもあるんですが)、傷がいろいろついていて、駆虫もされていなくて、あまり状態がよくなかったんで、ゆるゆると状態の調子を見守っていたのと、そもそも、こやつけっこうばたつくので、あんまり写真を撮影するチャンスがなかったんですよねー………小さい場合はケースのなかで良い感じに丸まっているところを撮影できなくもないのですけど、大きいとそうもいかないのは悩ましい。でも、いい加減状態も回復しているといえますし、いちど全身写真を撮影しないといけないな…………

シュウダのアルビノが一番最初に固定されたのがいつだったかは知らないですが、日本では2002だったようです。写真見せてもらったのがそうだったような気がします。
アメリカで固定されたのが何年かは知りませんが、少なくともネット上で売りに出ているのを見かけたのはそれよりも後だったような気がします(2004-2005だったかな。ハイポのほうが先に見かけて、2003ぐらいだったような……サーバに保存してあるkingsnake.comのログにあるはずだけど探すのめんどいからいいや<ぉぃ)
欧州のものがどこに由来するかは知りませんが、それよりさらに後な気がします。

このようにアルビノは複数ありますが(国内に入っているT-アルビノに見えるWCは、管理人が知ってるだけでも8本あったかと記憶します)、そのうちどれが同じで、どれが違うのか、それはよくわかっていないのではないかという気がします。
ひとくちにUSCBといったところで、なんとなくですが二つのタイプがあるような……いえ、国内に来ているかどうかまでは知りませんが。なおのこと、それらを組み合わせて同じかどうか調べた人いないのではないかな………管理人も、WCからばかりやっていて、CBは日本で繁殖されたもの、つまり桔梗屋CBしか入手したことがないですねー

さて、上のアルビノのオスを、こちらのアルビノをかけました。

Elaphe c. carinata ”Amelanistic” WC female

Elaphe c. carinata ”Amelanistic” WC female

すると、すべてノーマルが出ました。
ダブルヘテロということになります。以前のエントリで、「なんか全部ヘテロが出てくるような気がする」と書いていましたが、その通りになりましたね。見たとき、自分でも意外なぐらい「やっぱりかー」という感じで、それほど驚かなかったのが意外でした。まぁ、見た目違うから、なんとなく違うものかもしれないとずっと思っていたってことですかね。
対立するのかどうかまでは分かりませんが、ともかく、少なくとも別のアルビノだということです。

こうした事例は過去にも知られていて、管理人の手元に、そうした事例により生まれたものとして、ダブルヘテロアルビノ(WC由来オス×桔梗屋CB)のメスがいました。これは購入したものなんですけど、それに、今年、上のアルビノのオスをかけてみたわけです。(入手の経緯は違うんですけど、知ってる人は知ってると思いますし、入手したひとは少なからずおられると思いますが、→コレです

そのベビーがこちら。

Elaphe c. carinata ”Amelanistic - ???” CB2015

Elaphe c. carinata ”Amelanistic – ???” CB2015

(ファーストシェッド後)

Elaphe c. carinata ”Amelanistic - ???” CB2015

Elaphe c. carinata ”Amelanistic – ???” CB2015

確率はあまり良くなかったですが、アルビノが2匹得られました(4匹がノーマル)。

シュウダのアルビノは二つ以上あることは、前々から知られていたわけですが、では、今回はどちらのアルビノが固定されたのか?

いままで知られていた、桔梗屋さんのアルビノと同じなのか(ああ、書き忘れていましたが、これはWCのペアに由来すると聞いています)、それとも、違うほうのアルビノなのか?

少なくとも過去に見たアルビノシュウダのベビーと見比べてみた感じ、外見から判断するのはかなり難しい気がします。過去数個体見ていますが(桔梗屋CB、USCBともに)、そんな見た目に差があるという気はしませんし………というか、正確に言えば差がけっこうあるんですが、ベースとなった個体の差ってのもあるかもしれあず、それが指標になるのかどうかが判然としません。

あるいは何かあるかもしれませんが。いずれにせよ、現時点では幼体を見て判断することができるのか、できないかは、わかりませんが、強いて述べるならば、個人的に、この写真のアルビノは、ダブルヘテロのオス親のほうの遺伝子と同じなのではないかと思っています。つまり、桔梗屋さんのアルビノとは違うのではないかな、と。

ただし、これは幼体ではなく、ブリーディングに使用した成体の外見とか見て、こっちのほうが似てるかなーとか思ったというだけの薄弱な理由による当てずっぽうでしかなく、確証とかは皆無です。そもそも、上の卵を抱いているメスはWCですので、これが桔梗屋由来のアルビノと同じ遺伝子であるか否かすらわかりません(でも、CBと並べて見比べてみると、見た目の特徴とかはそっくりだなと思っています。対して、このオスのアルビノは、過去見たことのあるアルビノに比べて、なんか黄色が濃く出てて綺麗だなぁと常々思っていたんですよね。でもあれだ、単にベースになった個体の違いかもしれませんしなー……というのも、ダブルヘテロのノーマルのやつ、なんかかなり綺麗なんですよね……)

つまり、上のWCオスが桔梗屋CBのそれと同じ遺伝子で、ダブルヘテロの親でいうところのメスのほうのアルビノ遺伝子と対になって、今回のアルビノが得られただけの(この場合、上の抱卵しているワイルドのアルビノのメスは、どちらの遺伝子とも異なる三つ目であるorダブルヘテロの親でいうところのオスと同じものである、という二つのパターンが残る)、桔梗屋CBと同じアルビノである、という可能性も、もちろんまだあります。これは検証するまでは確定することはありませんから、現時点では結局のところ何もわかっていないということです。(まー、違うだろーなーと思ってます。仮説段階だから詳しくは書きませんが)

今年はこれとは別に、桔梗屋CBのメスに、上のオスをかけてたんですが、うまくいかなくて、スラッグだったんですよね………これが出ていれば、今年の時点でけっこう可能性を絞れたんですが(これはヘテロではなくホモのアルビノのメスなので、これがアルビノになるかノーマルが出るかで、今年出たアルビノが、どっちのアルビノだったのかは、少なくとも確定します。ヘテロだと確率が悪かっただけという可能性も否定しきれませんからね……)。

ま、そのへんは来年に、ということかな……いい加減、来年は成功しなければ……1年後か2年後か、5年後か、このサイトがまだあったら、たぶんこのへんについて書いているかもしれないので、気になるかたは数年後にお越しくださいませ <ほんとか?

うーん……欧州とかで出回っているアルビノと同じものなのかどうかが気になりますねー……調べようがないですけど………(欧州から輸入されたことあったかな?)。

ところで、これら複数あるアルビノが、対立なのか、それとも対立しないのかはわかりませんが、そのへんに関しては、まぁたぶん僕は検証しないので、誰か気になったら検証してください(苦笑)

Elaphe c. carinata ”Amelanistic” WC female-02

Elaphe c. carinata ”Amelanistic” WC female-02

ところで、こんなWCのアルビノも手元にいたりする……はてさて、皆々様には、これは同じアルビノに見えますか? 違うアルビノに見えますか?

と、いうわけで、検証はつづくよどこまでも〜、るる〜 (遠い目)