By: C

4月 01 2023

Category: Gecko, Phelsuma

Phelsuma grandis “Spectrum”

青いグランディスをつくってみよう(途中経過のお話し)

アメリカのBlue Bloodは輸出されないし、ヨーロッパに流れたと聞いたけどそっちのマーケットでも見かけないし。かつてカナダだったかにいたらしいアザンのグランディスは絶えてしまったのだろうかと思いつつ、いずれ来ることがあればそれを入手すればいよいだけなので、取り敢えず、来なかったときに備えて、Blue Blood的なやつを作ってみることにしよう、と思いました。(アザンのほうは遺伝変異だろうから、ワイルドにそういうの混ざってくるとかそういうのを待ちましょう)

ちなみにそんなことを考えたのは2010とかそのへんだったか、それよりも前だったか、よく覚えていません。いえ、それよりも前から飼ってはいましたが、意識したのとなると、はて。そもそもヒルヤモリ自体はいつぐらいからだったか…2004か、そのへんだったのかな。
(より正確には、とりあえず作ってみよう、と思いつつ、輸入されないかなぁ?とおもって調べてみたり頼んでみたりも平行してやりつつ右往左往していたのですが、結局輸入されるということはないまま、平行して自分のところでやっていたのだけが継続して本日に至る)

まず、ちゃんとしたグランディスのフレイムとかクリムゾンとか呼ばれているものを買います。

あとWCから赤いのを探して自家製フレイムを作ってみる試みをしつつ、血を一旦薄める方向でもやります(2010年頃は、はマダガスカルからWCがよく来ていたので、東西の色々なお店へ赴き、黙々と選びました。しかし管理人は当然WCとCBを一緒にしたりしないので、一緒にするのはCBになってからですが。っていうかケースを流用したりもしない。主義なので?)

十年くらい前には、クリムゾンやフレイムというのは、それなりにちゃんとしていたのですが、ここ数年くらいは、赤がちょびっと入っただけの普通のグランディスが、フレイムという名前が付けられて売られていることがあるので注意が必要な気はしますね。
たぶんお店も仕入れたときにその名前だったからという理由で売っているのだとおもいますが。まぁ、その名前で呼ばれているなんちゃってのやつでも、まぁブルーを作ろうという上では関係ないといえばないので、気にしなくてもいいかもしれません。

ところで、フレイムというのはどうしてそう名前がついたのでしょう?

もともと、グランディスの選抜交配はBlue Bloodで有名なgiantdaygecko.comも赤が強い個体が多いですが(ちなみにサイト残ってますが、このサイトを作ったご本人に聞いたらいまは自分では持ってないそうです)、いわゆるヨーロッパから来ているクリムゾンとは本来、系統が違うようです。

このあたりの赤いグランディスのことは、ドイツの雑誌DRACO Nr.11,Jahrgang 3(2002-3)・Taggeckosという巻にも載っています。

グランディスは表紙も飾っていますが、詳しい記事はP58-60にあり、著者はRudolf Gerhardt氏、記事のタイトルは「Gezielt Farbzuchten bei Phelsuma madagascariensis grandis」

意味としては、グランディスヒルヤモリの色による選抜交配、といった感じでしょうか?
興味のある人は読んでみるとよいと思いますが(ドイツ語なので読むのは面倒かもしれませんが。ちなみに管理人は絶望的に語学の才能がないうえに努力もできないので、しょうがないからドイツ語の本を、パソコンで打ち込んで、それをGoogle翻訳して読んだりしたものです。最近はスマートフォンアプリで撮影するだけで翻訳してくれるから便利ですね)、記事は著者が赤いグランディスヒルヤモリを作るに至った話を書いている感じです。数ページなので、詳細な飼育方法の手引きというわけではないです。

この記事を端折って説明しますと、

「わたしは何年か前からグランディスヒルヤモリを飼育していて、赤い色が鮮やかで美しい個体を探していたのだが、そういうものは滅多にいなかった。だが、ある日、わたしは有名なヒルヤモリ愛好家のHARALD MEIER氏のコレクションのモノクローム写真で、グランディスヒルヤモリの赤い斑紋が、すごく大きく入っている個体を見た(ただ、これはあとでMEIER氏に聞いたら、その個体は唯一の赤い個体だったものの写真だったらしい)。」

「すっかりそれに取り憑かれたわたしは、できるだけ赤い個体を飼育したい、繁殖したいと思うようになった。そこで、できるだけ赤い美しい模様の個体を集め、それを成功させようと思った。紆余曲折はあったが、選抜交配をすることで、それは緩やかではあるが確実に達成された。」

「マダガスカルでは、このような強い赤色を持つグランディスは殆んどいないという」

「また、青い斑点や体の一部を持つ “グランディス “の話もよく聞く。これは決して珍しいことではなく、軽い皮膚の傷の治癒の痕というだけにすぎない。私も”素晴らしい”ブルースポットを持つ動物を飼ったことがあるが、それらはすべて古い皮膚の傷跡によるものだった。ランプによる “日焼け “も、短時間であれば皮膚が青くなることがある。しかし、何度か治すと、そのようなことはなくなる。」

「個人的には、孵化温度は27℃が最適だと考えている。この温度では、ほとんど50:50の性比になるから。しかし、天候が大きく影響することは、長年の経験から実感している。(中略)
最後に、私は30年以上にわたってPhelsuma madagascariensis grandisを飼育・繁殖することに最大の喜びを感じており、健康で美しい子孫を見ることにいつも喜びを感じていることを申し上げたい。」

引用終わり。

…………

……………………

…………………………………………

…………………………………………30年ですか…………(ちなみに、これは20年前の時点の30年だということですね)

さて、この記事には「フレイム」とか「クリムゾン」という名前は登場してきません。ご本人はとくに名づけてはいないのか。
ドイツでその名前で売られているのかというと、管理人はドイツのショーとかに行ったことはないので知りません。たぶん、別に名前をつけていないのでしょう、本来は。日本で名前ついたのか、向こうのひとが「炎みたいでカッコいいだろ!」と言ったのかは謎ですな。そういえば、なんか別のDRACOだったかREPTILIAだったかTERALLIAだったか忘れましたが、どっかでこの手のヒルヤモリは再登場してて、そこではチェリーなんたらだったような気も(記憶違いかも)

ドイツからくるやつで管理人が好きなのは、赤がバンドのようになっているものなのですが、ここ十年あまりは、正中線のところで左右でズレているようなものが多い気がします。管理人は持っていませんが、タイから来てるやつはそんなのが多い印象。ただ、揺らめく模様が「フレイム」という感じに見えるのは、むしろこちらかもしれません。まぁ別にドイツのやつからでもそういうのも出ますけど。

ところで、個人的な印象なのですが、ヒルヤモリおけるベビーのときの赤の面積は、成長に伴い増えることは、無いと言ってしまってよいレベルでないと思います。
ちゃんと写真で数えたことないですけど、赤い部分とかの鱗の数は変化していないのではないかなという気がするんですよね、小さい頃と大きい頃の写真を比較すると。
ただ、成長に伴い体型がふっくらした感じに型が変化することで、むしろ、面積が減ったように見えるのかもしれません。
まぁ、鱗が変化しない云々についてはちゃんと数えてみたわけではないので断言はしかねますが(誰か数えてみてくださいな)

この記事ではグランディスヒルヤモリの”ブルー”についても触れていて、それは先に書きました。ブルーの色が出てる個体はいたけど、傷跡や日焼けであって、色ではない、とのこと。がっかり。

でも、管理人はアメリカのBlue Bloodを実際には見たことはなかったけれど、でもそういうのがいるんじゃないのか?とは思っていたのです。あれがレタッチの産物に過ぎないとは思いたくはなかった。まぁたしょう強調してはあるかもしれないけど、でもそこそこのはいておかしくはないんじゃないのか。

理由はいくつかありますが、ひとつはElaphe frenata/スジメアオナメラにはブルーっぽい個体のものがいること。サキシマカナヘビのCBなんかは飼育下では色が緑色からブルーぽい色になりやすいことなどもそうです(後者は今は飼育できませんけど)

そもそも、緑色の生き物は、アザンティックならブルーになるはずだし、そうでなくてもブルーになりうることはあるのでは? 傷じゃなくても。だって、赤いものや黒いものを青にしようってわけじゃないのです。科学的に荒唐無稽ってわけじゃない。

だったら、ちょっとやってみてもいいかも。

根拠もなくスタートした当初、指針もなければ確信もないまま、さて、どうやって選べばいいのかな?と思いながら選び始めました。つまりはカンです。青くなりそう!という。

とはいえ、それなりに考えました。
見たポイントは、口元、尻尾、手足、脇腹です。あとは頭頂部と口の先、あと目の周りかな。

ここにちょびっと青のあるものを選ぶことから始めました。端的に言えば末端部分です。理屈はわかりませんが、背中の真ん中とかが突発的に青くなる個体とかは見たことがないからです。だいたい、どこかしら端っこから青くなり始める気がする。もちろん、背中から青くなっているのがいればそれを選んだと思いますが。

どこにもそれっぽいところがなかったら、取り敢えず模様が綺麗なものを選んでいきます。

ちなみにベビーの段階での見極めはけっこう難しいので、ヤングアダルトぐらいまで育てた段階で選ぶことになるでしょう。もちろん目利きがあるならベビーでもできるかもしれませんが。グランディスヒルヤモリのベビーって、そもそも緑っていうより若草色っていうか黄緑色なんですよね。だからなんかわかりにくい。

はい、というわけで選ぶには、それなりに育てる必要があります。そうです、ここがヒルヤモリ選抜地獄一丁目。

赤なら面積が生まれた時点でほぼわかっているので選びやすいのですが、青はちょっとそうはいかないかもしれない?(現時点では、もうちょっと選ぶ指針あるんですが、当初は何もなかったですからねぇ)

上記のものを組み合わせて繁殖させます。管理人が始めた段階では、10-20匹に1匹くらい、ちょっと手の鱗数枚や唇の鱗のフチがちょびっと青くなるかもって気がするかもしないかも?という感じのがでてきていました。(F1。ただしスタートはペアとかではないです)

メス1匹からはうまく行っても一年に10匹はとれないと思うので、4ペアからやると1-2匹でるかも、ぐらいでしょうか。数字は経験からくる感覚であり、根拠はありません。見逃してたのもいるかもしれませんしね。

まぁ、結局は育てるだけではあるのですが、ベビーのときに綺麗な緑色ではなくて、なんか薄い緑かも…?みたいなやつをチェックしておき、目利きを養うつもりで、☆とか◎マークとかを付記して候補として育てましょう。

実はこれは因果関係が逆で、こういう感じでちょっと違うかも、と思ったものを育成してみたら、やっぱり青っぽいところがある個体になったりすることがあったので、現在はそういう風な、何か違う印象を受けたものを優先的に残している、というのが正しいのかもしれません。

何か違うのを残すというのは、根拠がない選び方に思えるかもしれませんが、でも以下のように考えるとあながちナンセンスでもないと思います。

つまり、ほとんどの個体は「普通」です。普通なものの多くが緑だから、グランディスは緑です。

でも、ここから違うものを作りたいわけであって、であれば、何かしら普通ぽくないものを残すことで、極端な方向へ選抜することができるかもしれないと考えるなら、「複数いたときに見た目が少し変わっているような気がする」というものを抜いて残していこう、ということが自然になるでしょう。(狂気の沙汰ほど面白いっ)(ざわざわ…)

普通なものは、つまるところ普通に緑色になるはずだ、ということですね。(まぁクリムゾンやフレイムの時点でそれなりに選抜かかってんですけども)

余談ですがグランディスの育成は、基本的に1匹ずつでやっています。複数での飼育は育成効率が良くありません。もちろん、繁殖させる段階になったら一緒にしますが。もちろん、メーターサイズのケースで飼育すれば問題ないのかしれませんが、管理人はそんな大きなケースで育ててませんし。

でもいちおうもうひとつ理由はあります。
グランディスは比較的協調性のあるヒルヤモリで、十分な広さのあるケージだと複数個体を飼育することは可能です。ただ、じゃれ合うことで傷がつく可能性は否定しきれない。怪我させないまでも、そうした擦れなどで色合いが変わっただけだったりしたら、それは選ぶときのノイズになってしまうのではないか。そんな理由で、一匹ずつで飼っているわけです。

選んだものを一年半ぐらい育てて、その中から、口元、尻尾、手足、脇腹で青がちょびっと入っているやつを残します。ちょびっとであろうと、入るものは稀有です。

なお、重要なこととして、育成時にはかならず紫外線のちゃんとでている蛍光灯を使うこと(太陽の光が一番よいですが、逃げられてはことですからね)、人工飼料などを使ってビタミン補給に努めることです。ただ、紫外線といっても、「日焼け」させては意味がありません。累代してブルーが出なければ意味がない。

また、栄養不足などによるブルーも意味がありません。サキシマカナヘビのような青を見たいわけではない。だから、ビタミンやベータカロテンとかにも注意。栄養素が足りなくて青くなっても、そんなの遺伝しないので、意味がありません。

ところで、いまはゲッコーフードがありますから、このへんのことは殆んど心配いりません。試したことがあるのですが、グランディスはヒルヤモリの中でも比較的、紫外線が少なくても飼育できる種類です。少なくともレパシーを使っている場合にはそうです。
キガシラヒルヤモリや、スタンディンギーヒルヤモリなんかはダメですね、人工フードを使えば問題はでにくくはなりますが、でもちゃんと紫外線を当てたほうがよい。そもそも管理人はキガシラヒルヤモリをちゃんとしっかり飼育して殖やしたくて、だからレパシーのデイゲッコーフードを入手するようになったのですよね、懐かしい。

管理人はまぁ、ぶっちゃけるとコオロギなんかの昆虫とかは与えず、レパシー のゲッコーフードオンリーです。理由はたんにこれが一番実績がいいから。レイアウトケースの中でコオロギとかの昆虫が育っちゃうと回収めんどいですし。
ただし、産卵期のメスには、フードに水溶性カルシウムを添加することもありますが、基本的にはカルシウムサプリメントを小皿に入れてケージ内に設置しています。

クレステッドゲッコーフードは何を利用しているかとうと、昔は自作を経て、レパシーのデイゲッコーフードでしたが、デイゲッコーフードがなくなってからは、デイゲッコーフードと同じフィグ(イチジク)フレーバーだというクレステッドゲッコーフードの”クラシック”をメインに使ってました。クラシックを選んでいる最大の理由は部屋中にレパシーの餌のにおいがしても、管理人として好きなにおいがそれだから、だったり? まぁちゃんと食べますし。てか、他のやつも普通に食べると思いますけども。適当にまぜたらいいんじゃないです?
クラシック以外だと、シーズンフレーバーはどれも食べますね(管理人的にはチェリーとパイナップルがにおいでは好き<あくまで人間の話をしています)。

まぁグランディスですし、なんでも食べるんじゃないですかね。てかグランディスヒルヤモリとか関係なくうちのヤモリ連中はみんな食べますから、あんまり食いは意識したことないんですよね。まぁ幼体には動物性たんぱく質が豊富なのやろうかなぐらいの気遣いはしますけど。なお、管理人は仕上がりがメープルシロップくらいの柔らかさで作ることが多いです。混ぜてるときはほとんど水。これは生体のサイズはもとより、飼育環境(湿度とか霧吹きの度合い)によってもベストの塩梅や好みは変わると思いますけども。

余談ですが、つい先日、自然界では緑なのに飼育下で青くなっちゃう連中はどーたらこーたら、やはり光だけどそれだけじゃなくて、やっぱ餌へのローディングも大切だ、ベータカロチンとかカロテノイドとかもだ、がやがやと話を知り合いとしていたとき、あの緑のが青くなっちゃうのを防ぐには、ルテインも大事らしいですよという話を教えてもらい、ほほう、そうなのか!サプリメントで入れてみようかと思って調べたところルテインはマリーゴールドの花とかに含まれているそうで、「レパシーの餌にはどれにもマリーゴールドフラワーが含まれてるのってそういうことなのか……?」とちょっとびびったりしました。

いえ、マリーゴールドの花が原材料に含まれてる実際の理由は知りませんけど。てか、ルテインは卵にも含まれているようなので、だったらまぁクラシックとか卵入っているやつ使っておけばそれでいいだけな気もしますが?
でもまぁ、なんか謎にどれにもこれにもマリーゴールドとカレンデュラと、あと忘れたけど(調べるのめんどい)、なんか花がいつも入ってるいるなと思ってはいた。ああ、そう、ローズヒップだったかな。

閑話休題

選んだものを組み合わせつつ、血が濃くなりすぎないようにペアリングをします(F2)

この段階ではだいたいほとんど普通のものしか出てきません。

尻尾とかがちょびっと青くなるものが出てきやすくなるような気がするのですが、きっと誤差です。なので模様でいろいろなものをキープして平行して楽しみましょう。

ただ、経験的に赤が強くなりすぎると、青くなるのではなく地肌の色が黄色に傾き、黄緑色になりやすい気がします。気のせいかもしれません。まぁ、それはそれで面白いので、いちおう赤を追求するラインと、青を追求するライン(赤の面積が地肌の半分ぐらい以下、みたいなざっくりした感じ)を平行して走らせます。

ぶっちゃけ、二世代から三世代では、本当に誤差ぐらいのしか出てこないので暇になりますので、こういう遊びは必要です。だいたいそんなことをしてると、5-6年くらいがすぎているかもしれませんが、過去は振り返ってはいけません。ただ、誰かがこうやって選んで作っていた中で見逃されていたものを入手することができたりしたなら、このへんをスキップできるかもしれませんね。

さて、F3です。
繰り返しになりますが、別に青いのはでません。

が、10-20匹に1匹くらい、尻尾の先とかが季節とか気分で青っぽいところがけっこう広く(尻尾の先端から1-2cmとか)出てくるやつが出てくるようなことがあるかもしれません。ベビーのときに、なんか色がくすんでいるように見える気がする……というやつを選んで残していきましょう。

そしてそこからさらにF4,F5

その中から、運が良いと、写真のような個体が出てきて、育つことがあるかもしれません。(一枚目と同じ個体です)

ちなみに常時安定してこのような感じというわけではなく、これはよくいわれるヤモリの色がファイアーアップした状態です。
普段は尻尾がちょっと青いくらい?
色合い的には、ベタな青というわけではなく、層になって重なっているような青というか、borbonicaとかの青ともちょっと違うもので……robertmertensiとかsumptioにも近いけど、やっぱりそれとも違うような、、、うーん? なかなか繊細な青なんですが、まだうまく表現する言葉を思いつけていません。しいていうと、ヨツメヒルヤモリの発情したときの雄の尻尾の色に近いかも……? あー、一番近いのはcepedianaかも…?

ともかく、色合いが気分でころころ変わります。暗いところに入れておくと、なんか単に緑黒い感じになったり、たんに黄緑になってみたり。ていうかデフォルトではほぼ緑ですね。気分がいい時だけブルーぽくなる。

今回の写真がiPhoneの写真なのは、そんな理由で色が出ているときに撮影するのが難しいことと、より詳細を述べるならば、あるとき一応一眼カメラでも撮影してみようと挑戦して尻尾の先っぽを切ってしまって以来撮影する気力がなくなったからです(かなしい)
でも、再生尾になると、もとのみたいな感じの青い尻尾にはならない、という知見を得ることができました(でも別に知らないままでもよかった…)



管理人はこの三色、赤、緑、青の色が出てる個体を”スペクトラム”と呼ぶことにしました。かっこいいからです。





まぁ、ちょっと、車輪の再発明な感はあるんですけど(苦笑)

でも、そうですね、ブルーブラッドがどう作られたのかは分からないのでさておき、とりあえず、選抜交配でも、それに近いことは、できるのかも? 

もちろん、これはまだ、その世代のうちの1匹であって、選抜された結果ではなく偶発的なものである可能性もあります。その次の世代はまた元に戻ってしまうのかもしれません。
まだクオリティは安定していませんし、どう遺伝するかもわからないので、まぁ答えが出るのはあと2-3世代は必要かな、という達観と共に、あまり期待せずに続けましょう。

この時点で9-10年ぐらいが経過していると思いますが、そのへんはあまり考えてはいけません。カメだったりパイソンだったりしたら、選抜交配が十年で目に見えて答えが出てくるなんてことはなくて、そもそも性成熟にそんくらいかかるんじゃない?っていう連中ばかりと考えれば、二年程度で回せるヤモリやナミヘビはやりやすいですね! 

てなわけで、興味がありましたら、また10年くらいしてから当サイトを見にきてください。なんか書いてあるかもしれません。
もちろん、特に成功することがなければ、さらに20年ぐらいかかっているかもしれませんし、無為の20年になっているかもしれませんが(苦笑)


















さて、数年ぶりの更新だったので?、エイプリルフールですが二回更新してみました。

実はこれ、たんに青大将ネタは去年公開するつもりだったのだけど、色々あって去年は4/1を過ぎてしまったから今年に投稿したというだけなんですけど(アルビノアオダイショウ同士でノーマルでた事件は2021)。でも、エイプリルフールに一個ずつだと、片方は来年になってしまいますからねぇ、しょうがないやということで。

そういえば、ハワイに帰化したヒロオヒルヤモリには、なんか青くなるものが散見されるという噂はかなり昔からあったんですが、何年か前から、それを由来とした青いやつがアメリカで累代飼育されているという話は、まぁこれをここまでちゃんと読んでいるひとは知っていそうな気がします。(そういえば知り合いの伝手で名刺とどきました。ありがとうございます。何かのイベントのときに顔出しします。最近イベント全然行ってないけど(苦笑))

ハワイではジャクソンカメレオンも色が明るくなるそうなので(Kenyan chameleons evolved brighter colours after moving to Hawaii / Chameleons introduced to Hawaii in 1972 have started flaunting brighter colours, probably because they have fewer predators to hide from

By Alice Klein)、何かの外敵がいないとか、何か、そのような青くなる淘汰圧が働くのかなぁと想像したりしますが、どうなんでしょう。

ただ、ヒロオヒルヤモリは植物にくっついたのか、ハワイ以外にもいろいろなところに帰化していて、例えばレユニオンにもいるのですが、そっちで帰化したやつで青くなった話をまだ聞きませんね。要素は何かな、どっちも蛇は関係ないでしょうから、そうなると鳥なのかな?

グランディスもマダガスカル周辺のちいさな孤島の個体群は、青くなってたりしないですかね(笑
そういえばレユニオンだったかモーリシャスで帰化してたっけ……モーリシャスだったかな……

さらなる余談ですが、このブルーを作る計画のライン、紆余曲折あって(苦笑)、日本国内にちょこっと流通しています。

いえ、管理人自身は、選抜交配をやっているわけで、まぁ手放すのは、これは青くならなかったな、というやつになるのですが。まぁそこからでもいきなり次の世代で良くなることもあるかもしれませんし?
あと、これがメインなのですが、ちょっとコレは有望株だ!という個体を渡してあった知り合いが、選抜をしないでベビーを手放していたことがあったようなんですよねー。
ベビーが普通に見えたからということで手放しちゃったようなのですが(成長しないとわかんないと言ってはあったですが)。それが、手放した先のショップから購入したという人が、育てたら部分的に青くなった!ということがあったとかなかったとか………?(ただし、買った個体が彼が売った個体と同一個体かはわからない。たんに同じ時期だったというだけ)

なので手元で青く育った個体がいたら、それはそんな由来かもしれません。もちろん、全然関係なくて、ある日突然、どっかで変異したものかもしれません。ブルーブラッドとは関係なく、なんか青いのも欧州とかにもいるぽいですし、その子孫が来ていることだってあるのかも?

まぁそんな経緯なんてどうでもよい話ではありますかね。由来はなんであれ、実際にそんな青い個体を手に入れたなら、完全に青いグランディスを作るブリーディングを始める、良い機会じゃないですか?