アネリスリスティック/Anerythristic
=Anerythristic-A
Anerythristic/赤色色素欠損は二系統知られ、見つかった順番に、Anerythristic-A(=Anerythristic/アネリスリスティック、長いので略してアネリと呼ばれる事が多い)、Anerythristic-B(=Charcoal/アネリB、チャコール)と呼ばれている。どちらも劣性遺伝するが、遺伝子座が異なり、非対立であると考えられている。このあたりの詳細はAnerythristic-Bを参照のこと。
当然ながら、Anerythristic-Bが見つかるまでは、Anerythristicはこの遺伝子しか存在しなかったので、古い文献で単にAnerythristicと書かれていれば、此方のことになる。また、文脈にもよるが、前後に何の断りも入れずにアネリと云った場合、コーンスネークでは普通はこちらのことを指す。このサイトでも、Anerythristicと単に書いてある場合、こちらを指す単語として使用している(Anerythristic-Bのほうは、Charcoalと表記することにしている)。
Anerythristicでは、基本的に黄色色素が僅かに残り、場合によっては(雌雄差の場合もある)、赤みが少し残る。黄色色素は赤色色素の素だという話なので、黄色色素から赤色色素に変化する過程に欠損が生じているのだろう。ただし、喉の黄色が全く消えるAnerythristicも存在するとされるので、両方の中間に位置するような特徴を持つ個体だと、アネリスリスティックのどちらであるか外見から判断することは難しい。質感や色合いは僅かに異なるが個人的な見識の範疇に収まり、そもそも幅が広いコーンスネークにあって普遍的に判別する規準の確立は不可能と思われる。
此のタイプのアネリスリスティックは、フロリダの南部に於いて、高い確率(約10%)で散見されるとされる。それが劣性遺伝あると正式に確認されたのは、1973年のことと云われているから、Amelanisticに次いで、二番目に古い遺伝色彩変異ということになるだろう。
アルビノという表現は本来はAmelanisticを指し示すものではないが、通俗的にAmelanisticを意味するように、AnerythristicはBlack Albino/ブラック・アルビノと呼ばれることもあるようだ。ただ、日本では、使われているのを見たことはあんまりない。
そういう意味では、Anerythristic-Aという表現もそうで、大抵は単にこちらをアネリ、Anerythristic-Bをチャコールと呼ぶ人が大半ではないだろうか。もっとも、どれが正式であるとか主流であるとかはさておき、取り敢えず通じれば問題はないようにも思う。
Motley Anerythristic | ||||