玉蜀黍畑の唄/CornSnakeSongs

iconファイア/Fire

iconAmelanistic+Bloodred ( Diffused +Select )

Fire baby

 Blood Red/ブラッドレッドAmelanistic/アメラニスティックを導入したもの。

 虚弱体質の立て直しを目的とした異系交配により、品質の後退が一時期起こったものの、近年ではかなりクオリティも向上し、健康状態が良好でありながら、目を瞠るほど素晴らしい個体も少なくない。赤色色素が増幅された上に、全身から黒色色素が消失するので、毒々しいまでの赤さを誇る。

 ただし、現時点では、色調は全身で均一となるのではなく、斑紋と、地肌とでは成体になっても明らかに赤の色に濃淡が生じるものが大半であるように見受けられる。だが、この品種の到達点は、成蛇の状態で、斑紋部と地肌の赤が、完全ではないまでも溶け合う程に模様が散り、全身が強い赤に発色するものだろう。

 品種として、ブラッドレッドはそもそも、黒色色素がディフューズすることで全身が深紅となるため、黒が欠けることで全体的に昏さを喪っていることは事実で、それ故にブラッドレッドは好きだが、アルビノにしてしまったファイアは好みではない、という意見もあるようだ。これは一理あるように思う。ただ、好みはさておき、コーンスネークの中で、サングロウと並ぶ、赤い品種としての到達点の一つであるのは確かなような、そうでもないような、まぁそんな気が(いきなりあやふや)

 今後はハイポメラニスティックを絡めたり、選抜交配を進めたりといった諸々の手法で、クオリティの向上が図られていくのかもしれないし、同時に、Amelanisticがそうであるように表現形の違いにより品種の細分化が進むのかもしれない。キャラメルを絡めたサルファの作出過程で特に多く出やすいと云われるのが、オレンジ色が強く出る個体で、この方向でセレクトすることで蛍光を帯びたオレンジ色に仕上げることも出来るようだ。そういう意味では、選ぶ時には最終的にどういう風なものを目指して作出されたファイアであるのか、ということを見極めて行くことが気に入った品種を入手する上では重要かもしれない。
 話によれば、オレンジ色のものは幼蛇の頃からオレンジ色をしているし、赤いものは孵化直後は兎も角、一ヶ月二ヶ月もすると発色の度合いで、赤くなるか橙色になるかぐらいには判断できるようなので、成長過程で発色がどう出てくるか予測できないスノウやハイポラベンダーなどに比べれば目利きの余地があるかもしれない。

 余談だが、ブラッドレッド品種にはそれぞれに名前が附けられているが、分かりにくいせいか、あまり普及していないような気がしなくもない。比較的通称が利用されるのはSulfur/サルファぐらいのもので、本品種もファイアと言うよりは、アルビノブラッドレッドと言う人の方が多いし、Lavender Bloodred/ラベンダーブラッドレッドなどは尚更という気がする。

 管理人は、こうした名称は誤解なく通用するなら、好きに呼べば良いと思っている好い加減な人間であので、どうでもよいことなのだけれど(タランチュラ・キーパーにしてみれば、一つの種類に名前が沢山あるのは、良くあることなので動じなかったりするのです)。

Fire/ファイア
Hatchling Hatchling 2009.01.30 2009.01.30
(LastUpdate:(2009/01/29))